2016年4月21日

4月21日  自動車業界に蔓延る不正

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三菱自動車 燃費不正62万台 軽4車種 意図的に日産にも供給
三菱自動車は20日に、軽自動車4車種で燃費を実際より良く見せる不正を意図的に行っていたと発表した。合計62万5千台が対象となり、車を供給する日産自動車の指摘で発覚した。三菱自は2000年以降のリコール(回収・無償修理)隠し問題で経営危機に陥った。新たな不祥事により経営責任と企業体質が問われそうだ。

自動車業界での不正が相次ぎ発覚している。フォルクスワーゲンの二酸化炭素排出量規制違反やタカタ製エアバックのリコール問題、また三菱自動車は不正隠蔽自体今回が初めてではない。命を預ける車、という商品へのコンプライアンスへの意識が著しく欠如しているといえるだろう。また、事実が明るみになったのは提携先の日産自動車からの告発だったという経緯がある。今回、不正を働き始めた当時の担当部署の部長判断からの行動だとの発表だった。しかし本当に経営陣に情報は回っていなかったのか、内部統制は取れていたのか、監視機能は働いていなかったのか、様々な角度から不手際を疑ってしまう。消費者の自動車への不信が募り、業界全体に冷や水を浴びせる結果となるだろう。トヨタを始めとして日本車は世界でも人気が高い。それは日本の技術力や経営の透明性の高さからくる消費者の信頼があってこそのものではなかったか。年間約100万台を販売する三菱自動車の海外でのシェアは9割に上る。今回不正の対象になったのが62万台ということを考えると、この事件が日本ブランドという看板に与えた傷跡は大きなものになるだろう。消費者、投資家を裏切った事態の真相の究明が急がれる。

(市川 淳)

リコール・・・自動車の構造、装置又は性能が自動車の安全上、公害防止上の規定(道路運送車両の保安基準)に適応しなくなるおそれがある状態、又は適応していない状態で、原因が設計又は製作の過程にある場合に、その旨を国土交通省に届け出て自動車を回収し無料で修理する制度。