2016年4月13日

4月13日 トヨタが手掛けるフィンテック

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トヨタ、あいおいニッセイと米で新型保険
トヨタ自動車とあいおいニッセイ同和損害保険は今月、米国で共同出資の保険会社を設立し、来年中にも自動車に載せたセンサーで集めた膨大な運転データを保険料に反映する新型の自動車保険の開発に着手する。世界の保険大手はビッグデータを生かした保険商品の開発を進めており商品化を急いでいる。

トヨタは何の会社かと聞かれると、誰もが自動車の製造・販売会社だと答えることでしょう。事実、その通りなのですが、トヨタは自動車販売以外にも活路を見出そうとしています。損害保険会社と「テレマティクス保険」を扱う会社を設立する背景に着目すると面白いです。テレマティクス保険は歴史の浅い金融商品ですが、通信技術と情報科学の融合によって登場しました。一昔前では考えられなかった商品です。ITと金融の融合は、まさにフィンテックと呼ぶに相応しい。
従来の自動車保険と言えば、保険料を算出する基準となっていたものは、年齢・車種・年間走行距離・使用目的・免許の種類などでした。トヨタが開発しようとしているのは、自動車にセンサーを取り付け、ブレーキの踏み方などのデータを蓄積しリスク分析をするというもの。「自動運転」が今後の自動車業界の大きなテーマとなっている事から、テレマティクス保険に参入することは、即ちトヨタの新技術の開発に直結すると言えるでしょう。
トヨタを始めとした自動車製造会社がいま脅威に感じているのは、自動運転技術の開発に力を入れるグーグルの存在です。自動運転技術の主導権をグーグルが握ってしまえば、自動車業界はIT業界の下請けになってしまう可能性があり、トヨタがマイクロソフト社と連携を強めている背景にもつながります。

(ナカモト)

テレマティクス保険・・・テレコミュニケーション(通信)とインフォマティクス(情報科学)を組み合わせた造語。自動車などの移動体に通信システムを組み合わせて、リアルタイムに運転情報を提供し、その情報を分析して保険料に反映させるのが、テレマティクス保険。