2016年4月12日

4月12日  世界の外相が広島で想う

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原爆「非人間的な苦難」 G7外相が広島宣言
主要7カ国(G7)による外相会合は11日に、核軍縮・不拡散を訴える「広島宣言」などを採択し閉幕となった。原爆投下で広島と長崎は「甚大な壊滅と非人間的な苦難という結末」を経験したと指摘した。世界規模での核兵器削減の努力を訴えたかたちだ。幅広い課題を示した共同声明では、テロ対策に協調して取り組む具体策を5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)でまとめる方針を盛り込んだとのことだ。

戦後70年が経ち、世界が対話に向けて歩み出した。日本は戦前、戦後と、大きな歴史の転換点を迎えた。日中戦争から第二次世界大戦に向かう混乱から、戦後の焼け野原からの復興、経済発展から世界を代表する国家へとのし上がった歴史を有する。原爆投下という悲惨な過程を経て今日の平和がある。その事を世界の首脳が共感し、過去の経験を共有する事は大きな意義がある。筆者も子供の頃、原爆ドームを訪れた事がある。小学校の修学旅行だった。単なる博物館ではない、そこは地獄の再現だったのを覚えている。ケロイド状になった人の皮や毛髪、粉々になった水筒や切れ切れの服、二十年以上前の記憶だが、館内はあるはずのない腐臭にあふれているように感じた。国は違えど同じ人間として、遺憾の念を覚えるのは当然の事だと思う。しかし、外交という性格上、軽率な事は言えない。国家を代表しての発言には細心の注意を払う必要がある。歴史観は千差万別で、歴史を正当化する意見も依然多いからだ。今回、原爆を「非人間的」と表現した広島宣言。通常であれば「非人道的」とするところだろう。CNNニュースの文面では「No apology」(謝罪せず)という見出しがまず飛び込んでくる。文中には「tragedies」(悲劇)という言葉がある。どこか、責任逃れを強調しているような気がするのは私だけだろうか。

(市川 淳)

G7・・・G7(ジーセブン)は、”Group of Seven”の略でフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダの7つの先進国のことである。先進7か国ともいい、中国では七国集団と表現している。国際通貨基金の国際通貨金融委員会や総会の際に併せて開かれる、これら7か国の財務大臣・中央銀行総裁会議のことを指すこともある。