2016年3月25日

3月25日  お金を借りてひと儲け

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大金利ゼロの調達拡大 三井住友リース、CPで初のマイナス増
企業がゼロ近辺の金利で資金を調達する動きが広がってきている。アサヒグループホールディングス(HD)や横浜ゴムなどは期間1年以内の短期の資金を金利ゼロで調達した。24日には一部ノンバンクでマイナス金利での調達も明らかとなった。2月に導入した日銀のマイナス金利政策の効果が波及し、企業の資金調達のコストが大きく低下し始めている。

企業の調達金利が大きく下がり、結果、資金を借りたら利息を受け取れるという異常な事態も起きている。今回、アサヒグループホールティングス、横浜ゴムやNTTファイナンスといった大手企業が発行するコマーシャルペーパーが金利ゼロでの借入を実現した。また、三井住友ファイナンス&リースは期間6カ月のコマーシャルペーパーを年率マイナス0.001%で発行した。発行額は50億円。これは50億円を借りたうえで約2万円の利息を”受け取れる”ということになる。これは金融の本来の姿が逆転した異常な事態といえる。この事態を招いた主体は日銀だ。日銀がこのコマーシャルペーパーを市場から買い上げている。投資家はマイナス金利で買っても日銀にさらにマイナス金利で転売すれば利益が得られる。そうした取引が拡大した結果と言えよう。ノンバンクは預金者から預金を預かれないために、このコマーシャルペーパーを発行した資金を貸し出し、金利を稼ぐ。マイナス金利下では集めた資金で利息が貰え、貸し出して金利を稼ぐ。これでは二重に利益が貰えることになる。今後、貸し出し金利が下がれば資金需要者には良いが、結果市場全体の活力を削ぐ結果となる。やはり、正常な姿とは言えない。

(市川 淳)

CP・・・コマーシャルペーパーと呼ばれ、短期の無担保約束手形。割引方式(金利分を額面から差し引いて販売する方式。満期日に提示することで額面分を受け取れるので、差し引き分が金利相当となる)で発行され、金額と満期日を特定して発行される。コマーシャルペーパーを発行することができるのは、優良企業に限定されており、金融機関が発行されたコマーシャルペーパー(CP)を引き受けて、機関投資家に対して販売される方法(間接発行)と、優良企業が直接機関投資家に販売する方法(直接発行)の二種類がある。基本的に個人投資家が購入することはできない。