2016年3月22日

3月22日  会社の新陳代謝

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大卒採用来春10%増
日本経済新聞社は、21日に、2017年春の新卒採用計画の調査結果(1次集計)をまとめた。主要企業の大卒採用は16年春の実績見込み比で10.7%増となる見通しとのことだ。国内外で市場が拡大するレジャー産業をはじめとするサービスや小売りなどの非製造業で採用意欲が旺盛の模様。製造業の一部が抑えるため、伸び率は16年春計画(14.6%増)を下回る。

新卒採用が拡大している。訪日外国人が増加するなかで活性化する観光業、都内で建設の進む大型商業ビルで必要となる警備業、リニア中央新幹線の工事で需要の拡大するインフラ関係、テーマは豊富にある。中国の需要が落ち込む中で採用を絞っている鉄鋼、造船業とは明暗が分かれたかたちだ。新卒採用を拡大する背景には、ひとつには企業の明るい将来への見通しがある。もうひとつは団塊世代の退職にともなう社員数の減少がある。これは日本特有の組織構造が影響している。日本は大学を卒業後、新卒で入った会社を勤めあげることが多い。転職という選択肢は以前に比べて増えてきているだろうが、大企業に入るとその傾向は強い。一度入ってしまえば大企業は”一生安泰”と思う人間が多いからだ。筆者も経験があるが、新卒は手厚く保護される。入社から徹底した研修を受けられ、昇給も毎年行われる事が多かった。対して中途入社の場合は試用期間を経てようやく契約社員となり、正社員の道はあれど年収は下がる、という扱いだった。本来、経験豊富で即戦力となる人材の扱いが良くないのはなぜか。私の主観ではあるが、新卒から育ったコミュニティ同志がよそものを受け入れない島国根性のように思える。日本企業が本当に国際化できるにはまだまだ文化的な壁があるのではないか。

(市川 淳)

団塊の世代・・・日本において、第一次ベビーブームが起きた時期に生まれた世代。第二次世界大戦直後の1947年(昭和22年)-1949年(昭和24年)に生まれて、文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代のことである。第一次ベビーブーム世代とも呼ばれる。日本経済においては第二次世界大戦後の高度経済成長バブル景気と失われた20年開始までの時代を共に経験している。