2016年3月11日

3月11日 金融政策の限界

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震災から5年 復興から成長へ足踏み 
東日本大震災の発生から丸5年が経過した。国民生活に影を落とした電力不足は収まり、高止まりしていた電気料金も4月の小売り全面自由化に向け引き下げの動きが出ている。上場企業の純利益も円安を追い風に震災後の2倍に拡大、過去最高水準の企業も増加している。しかし、日本経済を苦しめるデフレからの脱却は道半ばだと言える。雇用などの「岩盤規制」も手つかずだ。復興から成長へ正念場に直面している。

首都圏が混乱し、被災地では多数の死者を出した東日本大震災から5年が経ちました。当時私は飲食店で接客に従事しており、天井のいたる所から破片が降り、目の前の柱に大きな亀裂が走りはじめた時は「終わった・・・」と肝を冷やしましたが、皆さんはあの瞬間をどう体験されたでしょうか。
震災後、民主党から自民党に政権が戻り、アベノミクスが始まりましたが日本全体の経済は停滞していると言わざるを得ません。その象徴が消費者物価指数です。2011年3月における前年同月比の消費者物価指数は-0.7%、これが現在は0%です。異次元金融緩和により為替が75円から113円まで50%も円安が進んでいるにも関わらず、多くの品目で輸入依存度が高い日本の物価が上がっていません。もちろん原油安の影響や、前年と比べたら上がっていないだけという数字の妙はありますが、「需要と供給のバランス」という物価が決まる大原則からして、需要がないから物価が上がらないというのが日本経済の本質ではないでしょうか。
政府・日銀のマネタリストが信じ込む金融緩和によるインフレ誘導では、株価や不動産価格が上がる「資産インフレ」が起こるだけで国民の消費意欲は高まりません。政府高官にはそのことに早く気づいて頂きたいです。

(ナカモト)

マネタリスト・・・通貨供給や金利操作などの金融政策の重要性を主張する経済学者。マネタリストの考え方は「新貨幣数量説」とも呼ばれる。ケインズ学派とは立場を異にし、1980年代の金融政策に大きく影響を与えた。通貨主義者。