2016年2月18日

2月18日 保険業界に吹く逆風

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マイナス金利 家計にも影響 
日銀のマイナス金利政策による家計への影響が一段と広がりをみせてきた。富国生命保険は貯蓄性が高い「一時払い終身保険」の運用が厳しいと判断し、2月末で販売を一部取りやめる方針を決定した。ゆうちょ銀行は貯金金利の再引き下げを検討に入る。小田急百貨店など大手百貨店は、利回りが高めの積立金サービスを充実させて顧客囲い込みを狙う。家計には預金金利の低下など逆風が吹く一方、ローン金利引き下げなどの恩恵が受けられる場合もある。

日本人は保険商品が好きです。今まで一時払い終身保険という保険商品は保険料も安く、利用者にとって非常に魅力的な商品でした。保険料を一括で払い、死亡保障が一生続くだけでなく、一定期間経過後は支払った保険料以上の解約返戻金を受け取れます。退職金の運用先として人気があり、家族を含めた将来設計に適した資産運用方法だったといえます。しかしこの流れに変化が起きています。今月16日に適用の始まったマイナス金利導入、日銀の国債買占めにより、富国生命を含めた生保各社は資金の運用利回りが得にくくなっています。結果、本業である保険商品の販売を取りやめざる得ない状況は緊急事態といえます。今後利益の柱を失った生保業界は、M&A等、更なる企業間の統廃合を進めていく可能性があります。また東南アジアを中心とした海外での販路拡大に成功するか否かが今後の生保業界の生き残りを賭けた戦略になってくるかと思います。
一方、百貨店各社は消費者から集めた積立金を商品券で還元するサービスに力を入れています。この「友の会」への入会が急増しています。高級品が売れない「百貨店離れ」が進んでいるなかで、この新たな流れは今後、資産運用の新しい形を示すかもしれません。

(市川 淳)

友の会・・・百貨店(デパート)で会員になって、12か月一定額を積み立てると13か月分のお買い物券類で戻ってくる等のサービス。会員向けの優待サービスや会報誌などがあることが一般的。