2016年2月12日

2月12日 マイナス金利でも円が買われる理由

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円一時110円台 世界景気に不安 
世界経済への警戒感から金融市場の緊迫度が高まり、安全性が高いとされる円や米独の国債に資金が流入している。円相場は11日のロンドン外国為替市場で一時1ドル=110円台を付けた。10日間の上昇幅は10円を超える。欧米では長期金利が急低下する一方、株価は下落した。市場では日銀の金融緩和の効果に疑問視する声も見られ始めている。

建国記念の日で日本市場が休場している中、ロンドンでは一時1ドル=110円という値を付けました。先月末にマイナス金利導入を発表してからわずか10日で10円の上昇は、日銀も想定できていなかったでしょう。教科書通りにいけば、本来は金利が下がるとその国の通貨は通貨安になります。利回りが下がり投資妙味が薄れる分、通貨の魅力がなくなるからです。それに反して「円」は急騰していますが、相対的に安全な「円」が消去法的に選ばれて資金が流入しています。
今回は特に、欧州の金融不安が大きな要因となっています。ドイツ銀行は4月末に3億5000万ユーロ(約444億円)の利払いを控えており、それが予定通りに払えるか?という疑念を持たれていました。その不安を払しょくするために行った「約10億ユーロ(約1270億円)の支払余力がある」という発表が火に油を注ぐ形になりました。市場の反応は「たった10億ユーロしかないのか!!」と、かえって投資家の不安が膨らみ、ドイツ銀行の株価は年初から約40%の下落という水準まで下がっています。ドイツ銀行はヨーロッパ最大規模の銀行であり、その機能が停止するような事態に陥れば、その影響は世界中に及ぶことは間違いありません。
通貨安に誘導し、なんとしてでもインフレに持っていきたかった日銀からすると、今後の舵取りがますます難しくなっていると言えます。

ドイツ銀行・・・フランクフルト・アム・マインに本店を置くドイツ最大の銀行。国名が冠されているが中央銀行ではない。ドイツの中央銀行はドイツ連邦銀行。