2016年2月2日

2月2日 中国で最低賃金を上げざるを得ない理由

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中国減速 賃金は上昇 中央政府が圧力
中国では景気減速にもかかわらず、賃金上昇が続いている。1月までの4カ月で、10の省や直轄市が最低賃金を最大で3割引き上げている。労働力人口の減少で働き手が不足していることに加え、中央政府が国内の不満を抑えようと地方政府に賃上げを迫っているため。8日の春節(旧正月)に伴う大型連休のあとには、賃金上昇に一段と弾みがつくとの見方もある。

年間20万件・・・。この数字は中国国内で起きた「50名以上が集まったデモ・集会」の件数です。そしてこれらの集会で人々が集まった目的は「反日デモ」ではなく、「反共産党デモ」です。日本では全く報道されませんが、中国国内では中央政府に対する国民の怒りが高まっています。ちなみに中国の国防予算は11兆5千億円なのに対し、国内の暴動対策費は12兆5千億円です。海外に対する防衛費よりも、国内の暴動を抑える費用の方が高いのは極めて異常だと言えます。国民の不満の原因である「所得の格差」を埋めるために最低賃金を上げざるを得ないのでしょう。
中国の憲法には「中国は共産党が指導する」と規定されており、「中国」という国家組織の上部概念として中国共産党が存在しています。つまり、司法(裁判所)は、全国人民代表会議の下に位置づけられていて、中国共産党に不利な司法判決にはなりません。このような体制は民主主義の対極と言えますが、13億人を超える国民を統制し続けるのは、かなり至難の業ではないかと個人的には思います。
中国では中央政府や王族が民衆の不満を集め、革命が起こり国が倒れてきた歴史を3000年前から繰り返しています。現代においては、金融や株式市場など世界中の国がマネーで結びついていますので、GDP2位の国が乱れることがあれば世界中に影響が出ることは必至。杞憂に終わればよいですが・・・。

(仲本 政康)

中国共産党・・・中華人民共和国の主導的な政党。1921年,陳独秀・李大釗(りたいしよう)らが上海で創立。毛沢東の新民主主義論を採択して思想統一と党勢拡大に努め、八路軍・新四軍として抗日戦を戦った。第二次大戦後、内戦に勝ち1949年、中華人民共和国を樹立させた。