2016年1月25日

1月25日 政府の思惑と現実のズレ

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歴史的低金利でも預金残高が過去最高
長引く低金利の状況にもかかわらず、銀行の預金残高が増え続けている。日銀の調べによると、年間10兆円増のペースで過去最高を更新しており、2015年11月末時点で677兆円に達した模様。現役世代は投資額を増やしているものの、60歳以上の高齢世帯では預金の増加が目立つ。預金者と預金額の内訳は、高齢化や長寿化で「投資から貯蓄へ」という逆流現象が起きている実態を表している。預金残高はこの20年で約230兆円増え、企業の預金も増えたが増加額の9割は個人の預金によるもの。

「貯蓄から投資へ」を国家的なスローガンにしたかった政府の思惑が外れています。2003年頃に小泉総理大臣や金融庁が「貯蓄から投資へ」という表現を使って国民へ投資を促していましたが、それから13年を経た現状が上にある通りです。
デフレ脱却を大きな旗印とし、アベノミクスで異次元の金融緩和をスタートした安倍政権と日銀ですが、国民のマインドは景気上昇期待とはかけ離れているのが分かります。2014年4月の消費増税が経済を停滞させましたが、来年には更に増税されることが決まっている中で守りに入っているのでしょう。特に高齢者は「長生きリスク」を感じているため、資金のやりくりに慎重になるのは理解できます。また高齢者の場合はリスク資産の購入に制限があるため、そもそも投資をすることが自由ではないことも、有価証券の残高が減っている要因でしょう。
政府が本当に経済を活性化することを目標とするならば、消費税増税を始めとした税制を見直すことが有効な手となることは間違いありません。

長生きリスク・・・長生きすることによって、貯蓄も底をついてしまって生活に困ってしまうというリスクのこと。日本人の平均寿命は男性80.5歳、女性86.8歳となっており、老後の生活費や医療費がいくら必要かが分からずに節約する家計が増えている。