2016年1月8日

1月8日 リニア開通の先に見えるもの

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大動脈 リニア開通に全力 難所南アルプストンネル着工
昨年12月18日、2027年の開業を目指すリニア中央新幹線(品川―名古屋)の建設において、東海旅客鉄道(JR東海)が最大の難所と目している「南アルプストンネル」の工事が本格的に始まった。山岳トンネルとして世界有数の約25キロメートルの工事は10年かかる長丁場になると見込まれている。リニア新幹線の計画全体の行方も占う重要な区間と位置付けられている。

リニアモーターカーの完成は2027年が予定されていますが、品川から名古屋の間の停車駅は相模原(神奈川県)・甲府(山梨県)・飯田(長野県)・中津川(岐阜)が候補とされています。リニアモーターカーはその特性上、通常の鉄道とは異なりトンネルを設けて線路を引く必要があります。そのルートの中で最も作業が難しいとされるのが「南アルプス」です。
実は日本のトンネル掘削技術は世界最高峰の水準にあります。まず挙げられるのが、世界最長の海底トンネルは青森と函館を結ぶ青函トンネルであることです。またフランスとイギリスの間にあるドーバー海峡の地下を通る「英仏海峡トンネル」で、フランス側から掘削したのは、日本の川崎重工、コマツと仏企業の共同体です(イギリス側はイギリスの企業が掘削)。大陸側であるため岩盤が硬く、難工事が予想されていましたが、日本の最先端技術を盛り込んだ掘削機は予定より半年早く工事を終え、その分費用も抑えられたという結果をもたらしました。当然フランスを始め各国から高い評価を得ることになります。またトルコにあるボスポラス海峡(ヨーロッパとアジアの間)のトンネルを手掛けたのは日本の大成建設です。その世界最高峰の技術力を持ってしても、南アルプスは難易度が高いということから、「リニアモーター開通」がいかに大事業であるかを測り知ることができます。
リニア開通により、都市開発の期待が膨らんでいるのが名古屋です。名古屋は製造業で稼ぐ企業が集中しているため、サービス業が中心の東京や大阪とは多少色が異なります。名古屋周辺に人が集まるような施設ができると、これまでになかった魅力が生まれるでしょう。
実は愛知県には、年間入場者数が東京ディズニーランド、ユニバーサルスタジオジャパンに次いで3位のテーマパークが存在します。名古屋の南東に位置する刈谷市にある「刈谷ハイウェイオアシス」がそれです。知名度の割に入場者数が多い理由は、ハイウェイに直結していてサービスエリア感覚で寄れる事もあるのでしょうが、レジャー施設としても優れているようです。中京圏にはまだまだ経済効果が生まれるような可能性があると期待します。

リニアモーターカー・・・磁石の吸引力と反発力で回転運動を作り出す普通のモーターに対して、直線状に引き伸ばして、吸引力と反発力をそのまま推進力とするリニアモーターを使った電車。山梨県の新リニア実験線で走行試験が繰り返されているのは、超伝導を用いた磁気浮上式リニアモーターカー。推進力を利用して誘導電流を発生させて浮かび上がる。車両には軽くて強力な超伝導磁石を搭載している。