2016年1月7日

1月7日 北朝鮮が水爆実験を発表した狙い

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北朝鮮国営メディア 「初の水爆実験成功」
6日、北朝鮮の国営メディアは平壌時間の同日午前10時(日本時間同10時半)に初の水素爆弾実験を行い、成功したと発表した。北朝鮮の核実験は2006年10月、09年5月、13年2月に次いで4回目となる。核実験は国連安全保障理事会の決議に違反する行為であり、安保理は緊急会合を開き対応を協議する。北朝鮮が国際社会でさらに孤立を深めるのは必至。日米韓は事実確認を急いでいる。

年明け早々物騒なニュースが世界中を駆け巡りました。北朝鮮が「水素爆弾」の核実験に成功したと発表しましたが、その狙いはどこにあるのでしょうか。「いったん核保有の脅威を示し、核開発を進めないかわりに、日米などから国際援助を引き出す瀬戸際外交」という見方があります。最大の支援国である中国ですら、北朝鮮が核武装することに対しては反対の姿勢であることから、北朝鮮が本気で核戦争をしかけても支援をする国は存在しないことは明らかだからです。金正恩総書記の国内での威厳が薄れており、内部統制・権力アピールの一環だったとすると、甚だ迷惑な話です。
今回の騒動で、国際的に評価を落としたのが中国です。中国は最も距離が近い共産主義国である北朝鮮を支援しておりましたが、今回の実験については何も知らされていなかったとのこと。それまでの支援もむなしく抑制力が全く働いていないことを露呈する結果になっていしました。国際的な地位向上に必死だった中国からしても、今回の事態は遺憾極まりないことでしょう。
日本の金融マーケットでは不思議な現象が起きました。本来、ある国・地域で情勢不安になると、株・債券・通貨は揃って値を下げる「トリプル安」に陥るのが経済のセオリーです。隣国で水爆実験となると、市場も穏やかであるハズがなく日経平均株価は下がりました。しかし、通貨に関しては「円買い」が進み前日比69銭の円高に為替が動きました。こんな現象が起きるのは世界の中でも日本だけだと考えられます。
理由は日本が「世界最大の債権国」であるからです。実は東日本大震災の時にも同様の現象が起きました。首都圏にまで影響が及ぶ地震が発生し、原発で大事故が起きたにも関わらず、「円」は買われました。投資家の考えは「日本では復興需要が生まれ、お金が必要になる。その際に海外への投資資産を売却し、本国への資金還流が起こるハズだ。」という見立てから、「円需要」を先回りして円買いが入ったのです。
昨日の円買いも同じ動きだったと推測されます。繰り返しますが、「有事に通貨が買われる」のは世界最大の債権国である日本だけです。
気になるのは、北朝鮮が水爆と称した実験ですが、報じられている爆発の規模などからすると水爆ではない可能性の方が高いのではないかと想像します。水爆1発は、日本が太平洋戦争で受けた爆撃の爆弾全ての4回分に匹敵すると聞いた事があるのですが、そのような技術を本当に北朝鮮が得たのならば脅威ですが果たして・・・。やはりハッタリによる支援の引き出しが狙いなのかもしれません。

水素爆弾・・・重水素やトリチウム(三重水素)といった水素の同位体やリチウムを核融合させてできる膨大なエネルギーを利用する核兵器。ウランやプルトニウムの核分裂による原爆よりはるかに大きなエネルギーを得られる。ただ、核融合には高温高圧状態をつくる必要があるため、原爆を起爆装置にしている。原爆よりも高い技術が必要とされる。