2017年10月31日

10月31日 上がらぬ賃金

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

好景気でも増えぬ賃金 先進国、広がる停滞

安倍晋三首相が「3%の賃上げ」への期待を表明した。しかし今、世界の先進国は好景気でも伸びない賃金に悩んでいる。賃金の低い新興国との競争があるだけではない。シェアビジネスや人工知能(AI)などの技術革新が古いビジネスモデルの賃金を抑え、人口の高齢化が賃金の伸びにくい労働者を生む。世界の構造変化で迷路に入り込んだかのような賃金の姿を追う。

正社員の賃金が上がらないニュースを最近目にする機会が多いと感じます。個人的な意見としては、賃金の水準を上げる事が景気回復の一番の特効薬だとは思います。サラリーマンの皆さんは給料が上がらないのに消費を増やそうとは思わないでしょう。賃金の伸び悩みが出ているのは世界の先進国でも同じと言えそうです。キーワードは高齢化とAIです。団塊世代の労働人口が極端に多いので企業からしても給料を上げにくい現象が起きています。特に40代は昇格したくても、現場のポストには限りがあるのと人件費の関係で賃金を抑えられています。さらにAIが人に代わってレベルの高い仕事を担い、単純作業を人がこなす状況になっています。結果、単価の安い労働となってしまっています。また働き手の職務スキルによってもかなり差が出るようになっています。国際通貨基金の調べによると、仕事のスキルが中程度か低い労働者の労働分配率が下がり続けています。筆者の考えを紙面と合わせて読み解くとすれば、人手不足である建設やエンジニア等の高スキルを持つ派遣の募集給料が平均で2~5%上がっている現実を考えると、リーマンショックでの経済の乱気流を経験した企業が賃上げに慎重になっていると見てよいかと思います。正社員雇用での継続的負担を削り、短期的な契約も出来る派遣に人気が集まる複雑な背景があるように思います。いずれにしても世のサラリーマンは職務のスキルを伸ばす努力を怠らずに邁進する必要がありそうですね。

(稲葉 大輔)

国際通貨基金・・・通貨と為替相場の安定化を目的とした国際連合の専門機関。1944年のブレトン・ウッズ協定により、国際復興開発銀行と共に1946年3月に29ヶ国で創設されました。IMFの主な業務は、加盟国の出資金を原資として国際収支が悪化した国に融資を行うことです。2008年11月時点の加盟国は 185ヶ国で、そのうちの57ヶ国に対し64億ドルの融資を行っております。