2017年10月11日

10月11日 日本の技術力、ここにあり

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GPS大競争時代へ 「みちびき」精度で先行

10日、三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は準天頂衛星「みちびき」4号機を搭載したH2Aロケット36号機の打ち上げに成功した。当面の目標だった4基体制を整え、測位の精度で世界の先頭に立ったが、軍事的な利用も進める中国やインドは実用化の基数で先を行く。全地球測位システム(GPS)インフラをめぐる大競争が激しさを増してきている。

これまでカーナビなどで使われるGPS衛星は日本が独自で打ち上げたものではなく、米国のものを利用していました。気象衛星「ひまわり」に代表されるように、日本が独自で人工衛星を打ち上げる技術は持っていただけに、その事実は意外と知られていないのではないでしょうか。ちなみに、ひまわりが打ち上げられる前は、アメリカの人口衛星が撮影した気象写真を購入していました。
さて、日本独自で運用する準天頂衛星「みちびき」ですが、なんといっても驚くべきはその精度です。これまでのGPSは、誤差が10メートルほど生じていたり、場所によっては機能しないということも起こっていました。いまではスマホの地図アプリで初めて行く場所の現在地確認をする人が増えていると思われますが、その際にも誤差を感じてしまうケースが多々あったでしょう。みちびきが本格運用されると、位置の誤差が6センチまで改善されると見込まれているから恐れ入ります。こうなると映画「エネミー・オブ・アメリカ」の劇中で描かれたような人工衛星を使った情報把握がフィクションではなくなります。サイエンスの世界で日本の技術力が世界に先行するというのは非常に明るいニュースです。4年連続の日本人科学者のノーベル賞受賞はなりませんでしたが、「日本の技術力ここにあり」ですね。

(ナカモト)

準天頂衛星システム・・・主に日本地域向けに利用可能とする地域航法衛星システムをいう。宇宙航空研究開発機構(JAXA)と内閣府の特別の機関の宇宙開発戦略推進事務局が準天頂衛星を用いてシステム構築を目指している。2010年9月11日に技術実証のための準天頂衛星初号機みちびき (QZS-1)が打ち上げられた。2016年4月の宇宙基本計画で、2017年に衛星3機が追加で打ち上げられ、2018年に4機体制でシステムを運用開始し、さらに2020年に初号機の後継1機と2023年に衛星3機を追加して7機体制で運用することが閣議決定された。