2017年9月29日

9月29日 「全国民の賃金アップ」で政治課題をまるっと解決

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市場、選挙後の財政悪化を警戒

金融市場で日本の財政悪化への警戒感が高まりつつある。日本国債の信用力を映すクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の保証料率がここ数日で急上昇し、約1年2カ月ぶりの高水準となった。長期金利もおよそ2カ月ぶりの水準まで上昇した。衆院選を前に、安倍晋三首相をはじめ、どの政党が勝っても財政再建の道は険しいという見方がある。

先日の「財政再建の話はどこ行った?」というタイトルの記事でも触れましたが、今回の総選挙における各党の公約に違和感を覚えます。私が感じた違和感はCDSの保証料という形で市場動向でも観測することができました。違和感の内容は先述の記事を参照いただきたいですが、これを格付け会社が反映させるような事態になると、日本経済にとって打撃となる可能性があります。現在のS&Pによる日本国債の格付けは「A+(シングルエープラス)」ですが、これは先進7か国ではイタリアに次ぐ低さです。財政再建の道筋が遠のいたり不明瞭になると、この格付けが下がる可能性があり、そのまま国債の評価額に直結することは容易に想像できます。多額の国債を保有する金融機関が評価損に苦しむことで経済が冷えてしまいます。また、世界中にあるソブリンファンドの中で「シングルAプラス未満は保有しない」という方針のファンドの視野から日本国債が外れることになり、国債の評価下落スパイラルに陥る可能性もあるのではないでしょうか。財政再建、少子高齢化、働き方改革、様々な政治課題があるのが人の世の常ではありますが、「ほぼ全ての問題は全国民の賃金アップで解決する」と言い出す政治家が現れて欲しいと私は願います。ごちゃごちゃ言わずに「全国民の所得を増やす」この一点だけを基軸に話をするリーダーが、もしも登場するなら、私は魅力を感じます。

(ナカモト)

CDS・・・Credit default swap の略で、クレジット・デリバティブの一種で、社債や国債、貸付債権などの信用リスクに対して、保険の役割を果たすデリバティブ契約のことをいいます。これは、買い手は債権者や投資家で、プレミアム(保証料)を支払う代わりに、契約の対象となる債権(融資・債券等)が契約期間中に債務不履行(デフォルト)になった場合、それによって生じる損失(元本・利息等)を保証してもらえるのに対して、売り手はプレミアムを受け取る代わりに、万が一デフォルトになった場合、買い手に対して損失分を支払うという仕組みになっています。また、本取引で買い手が手に入れた、デフォルトが起きた場合に損失相当額を受け取る権利のことを「プロテクション」と言います。