2017年9月8日

9月8日 揺らぐ貨幣の定義

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デジタル通貨 世界の中央銀行で研究

世界の中央銀行が、法的な裏付けを持つデジタル通貨の発行を相次ぎ検討しだした。今の驚異的な速さでビットコインなどの仮想通貨が普及し続けると、資金決済サービスなどで自国通貨の存在感が低下し、いずれ金融政策にも影響を及ぼしかねないとの危機感がそうさせている。日本でも日銀や金融界を中心に「第2の円」ともいえる安全なデジタル通貨の活用論が広がりつつある。

地球上に初めてデジタル通貨が登場したのは1996年ですから、まだ四半世紀も経っていません。それに対して実物通貨は数千年の歴史があります。このことから、私個人の考えでは貨幣がデジタル通貨に全て置き換わることはあり得ないと断言します。理由は、デジタル通貨の普及はまだまだ黎明期であり、様々な不確定要素がいくつか存在し、デジタル通貨の性質上その全てが排除される事は考えられないからです。しかしながら、法定通貨が「貨幣」としての機能を失いつつあるということも事実であると考えています。まず、貨幣の基本機能は3つです。「価値の尺度」「価値の交換」「価値の保存(貯蔵)」これら(またはその中の一つ)の機能を備えたものが貨幣の定義ですが、人類の文化が高度になった結果、この機能の一部の整合性が乱れてきたという考え方です。一つ例を挙げるとすれば、昨年の1月に日銀が導入を決めたマイナス金利は「価値の保存」という概念の逆ではないでしょうか。金融工学の発達は金融派生商品を生み、行き過ぎたマネーゲームは「価値の尺度」「価値の交換」のバランスを崩す要因になりかねません。これらは金本位制が終わってから加速したように思えますが、法定通貨とデジタル通貨のどちらも不安定であるとすれば、通貨に対する不安が究極に進んだ場合、世の経済は「物々交換」に回帰します。実物資産を持つことの有用性が今後ますます高まっていくでしょう。

(ナカモト)

デジタル通貨・・・デジタル貨幣(デジタルかへい)、デジタルマネー(digital money)、電子マネー(electronic money)は、物理的通貨(紙幣や硬貨など)とは区別される。物理的通貨と類似の性質を持ちながら、国境を越えた所有権の移転が瞬時に可能である。例として、仮想通貨や暗号通貨が挙げられる。伝統的な貨幣と同様、これらの通貨は物理的な財やサービスの購入に充てることができるが、オンラインゲーム内やソーシャルネットワーク内など、特定のコミュニティ内のみに利用が限られることもある。