2017年7月13日

7月13日 弱気なイエレン議長の言葉

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FRB議長 資産縮小「穏やかな金利上昇圧力に」

12日の米下院金融サービス委員会での質疑応答で、米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長は「FRBの保有資産(バランスシート)の緩やかな縮小は、今後数年間にわたる穏やかな金利の上昇圧力になる」との見方を表した。「量的緩和に伴う資産購入が長期金利の押し下げに効果があった」とした半面、資産縮小には実質的な金融引き締め効果があるとの認識を示した。

世界中の投資に関わる人間が注目していたイエレン議長の議会証言ですが、最大の焦点は「利上げのペースはどうなるか?」でした。イエレン議長の発言の中では、インフレ率の上昇鈍化を受けて「さらに大幅な利上げは必要ない」といった利上げペースが緩やかになる事を示唆する表現が見られました。それを受けて、株式市場は123ドル高。為替市場では円高方向に振れました。資産縮小についても触れられていましたが、これについては市場は折り込んでいたため、大きな反応は無かったと言えるでしょう。私が一番印象に残っているのは、政策面の方向性ではなく「(議会証言について)これが最後になるかもしれない」と、イエレン議長が弱気な発言をしたことです。来年の2月でFRBの議長としての任期が切れるのですが、トランプ大統領が再任する可能性が低いと感じているのでしょう。果たして、バーナンキ氏から引き継いだ緩和路線を無事に収束に向かわせることができるのか、あと半年のかじ取りが見ものです。

(仲本 政康)

FRB・・・米国の連邦準備制度理事会。大統領が任命する7人の理事で構成され、うち一人が議長として統括する。中央銀行として公定歩合・FFレートの変更などを行うが、実際の中央銀行業務は下部組織である全米12の連邦準備銀行(FRB;Federal Reserve Bank)が担当する。