2017年6月30日

6月30日 株主総会集中日は無くなるか?

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株主総会 経営を厳格審査 機関投資家が賛否開示

29日、上場企業の株主総会がピークを迎えた。機関投資家の多くは今年から議案ごとの賛否を開示する方針。総会での行動がガラス張りとなり、賛否を一段と厳格に判断するようになる。経営トップの選任議案は主要企業の7割で賛成比率が低下。収益力の低い企業や不祥事を起こした企業で低下が鮮明になっている。株主総会が1年間の経営成績を真剣に審査する場に変わってきた。

今年から機関投資家は株主総会での投票の動向等を公表する動きになるようです。逆に言うと、これまでの株主総会は真剣勝負ではなかったと言えるでしょう。その背景を考えてみたいと思います。まず、日本の大株主というと民間企業だと銀行や生命保険会社が挙げられるでしょう。これらの組織は持合いで株を所有するので「アンタのとこの経営に口出ししないから、おたくもウチの経営には口出しするな」というニュアンスの暗黙のルールのようなものが存在していたと言われます。また、総会屋対策で株主総会には集中日ができてしまい、複数の株主総会に参加するのは難しい面もあったでしょう。
株主が経営に口を出すようになった背景にはアクティビスト(物言う株主)が増えてきたことがあります。日本だと村上ファンドが思い浮かびますが、海外では大株主が経営陣に注文を付けることはごく当たり前です。ソニーに対して「映画部門を売却せよ」と迫ったサードポイントなどは記憶に新しいところです。スチュワードシップコードの浸透など森金融庁長官がすすめる業界改革の動きから、株主総会の集中日は将来的にはなくなるかもしれないというのが個人的な予想です。消費者にとってはより良い生活に近づく改革だと言えますので、頓挫しないよう願っています。

(仲本 政康)

物言う株主・・・上場企業の経営に自らの考えを表明して積極的に関わる株主。株主総会で独自の議案を提出したり、役員などを送り込んだりして経営改革を迫ることもある。アクティビスト。