2017年6月20日

6月20日 利上げを急ぐFRBの腹の内

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IMF通貨危機防止へ新協定

国際通貨基金(IMF)は新興国などの通貨危機に備え、新しい通貨協定導入を検討する。事前に借り手国の審査を済ませ、危機時にすみやかに基軸通貨のドルを供給する仕組み。厳しい構造改革も条件にしない方針。米連邦準備理事会(FRB)による利上げなどで市場が混乱するリスクがあることに対応する。IMFは伝統的に財政赤字削減などの痛みを伴う改革を条件にしてきたが、迅速に資金供給するため方針を転換する。

IMFが新興国の通貨危機に備えて早めに手を打ってきました。利上げを決定したアメリカFRBの次のアクションである資産縮小への移行が現実味を帯びてきたことが背景にあると考えられます。もしも秋ごろから実際に資産縮小に動けば、レパトリエーションが進む可能性が高いため、急激な通貨安に困る新興国が出てきても不思議ではありません。新たな枠組みでは柔軟な融資を行うようですので、過去に起きたアジア通貨危機の惨劇のような事態は回避できるかもしれません。
金融緩和拡大一直線の日本と違い、アメリカFRBは利上げを急いでいるように見えます。直近のインフレ率がマイナスに転じたにも関わらず利上げを急ぐ理由は何でしょうか?個人的な憶測ですが、トランプ大統領と仲が悪いイエレン議長の任期は来年2月まで。その任期を待たずしてトランプ大統領がクビを言い渡す可能性もゼロではありません。「利上げ=FRBの金融政策成功」と見なしているFRBの理事達からすると、自分たちの成功をアピールする唯一の方法が利上げなのかもしれません。

(仲本 政康)

レパトリエーション・・・“本国へ帰還する”という意味の単語で、略してレパトリともいいます。レパトリは、金融用語としては、“海外にある資金を自国内に戻す”という資金還流のことを意味します。日本では、毎年2月から3月初旬にかけて、機関投資家等がレパトリを行う傾向があります。機関投資家とは、常に資本市場に参加する大口の投資を行う企業のことです。