2015年11月19日

11月19日のニュースのポイント

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(1)素材デフレ加速 需要減で中国が輸出拡大
中国の景気減速の影響で資源や素材の値下がりが止まらない。銅は先週末比5%下げ6年半ぶりの安値となり、鋼材も年初から35%の下を記録した。商品の値動きを示す代表的な指数ロイター・コアコモディティCRB指数は13年ぶりの低水準となった。中国の内需が減り、資源の輸入が鈍化したことが原因の一つに考えられる。中国の生産面では減産が進まず、素材が大量に輸出されている。中国発の素材デフレが世界の物価への下げ圧力となっている。

 商品指数に採用されているのは素材のみならず原油・小麦・大豆・金など幅が広い。まず「商品」として相場が形成されるものの要素として重要なのが「規模」である。そして、どこの産地で生産されたものであっても均質であることが必須条件だ。中国の景気減速が国際商品指数に影響を及ぼしているが、世界需要の5割を占める銅が6年半ぶりの安値という。相場の世界で最も予想が難しいとされるのが「銅」である。過去には、住友商事が銅の取引で3000億円もの損失を被ったという例もある。世界に名だたる総合商社でさえ、価格予想で苦戦するマテリアルだと言える。銅は伝導率が高いため、電線に利用されるが、中国国内で電線インフラを整える需要にブレーキが働いていることが予想できる。
また、原油の相場が下がっていることで、財政破綻の懸念がでている代表的な国が2つある。サウジアラビアとロシアだ。サウジアラビアは絶対君主制の王国であり、豊富なオイルマネーにより国民に対する手厚い福祉を保障していた。しかし、原油安により公務員の給与支払いの一時停止という事態にまで陥っている。また、ロシアはクリミア侵攻以来、EU諸国への資源輸出が停滞し、買い手となりうる日本に対して歩み寄りたいのが現状だろう。柔道家でもあるプーチン大統領は北方領土を「引き分け」にするという考えを示したが、原油価格の低迷が北方領土問題の進展につながる可能性が出てきた。