2017年6月15日

6月15日 サプライズなき利上げ

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アメリカFRB、3ヵ月ぶり利上げ

14日、米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で3カ月ぶりの利上げを決定した。利上げ幅は0.25%。年内さらに1回、2018年中にも3回の利上げを見込む政策シナリオを維持した形。量的金融緩和で膨らんだ保有資産の圧縮にも「年内に着手する予定だ」と正式に表明し、米国債を最大で月300億ドル圧縮する基本計画も公表した。

FRBは市場の予想通りに利上げを決定しました。これについてはサプライズでも何でもなく、NYダウの反応も限定的でした。ただ為替市場を見てみると、アメリカの金利が上がる決定がなされたというのにも関わらず、ドルが売られ円高に振れました。その理由はアメリカの物価指数です。物価上昇率が前月比0.1%の下落だったという結果を受けFRBの利上げペースが鈍るという憶測からアメリカ長期金利が下落、資金が円へと流れました。そこで疑問が生じますが、なぜFRBはインフレ率がマイナスだというのに利上げを決定したのでしょう。イエレン議長は会合後の会見で物価上昇率の低下にも触れていますので、当然物価指数の動きも把握していました。教科書的に考えると、中央銀行が利上げをするのは物価上昇局面で、景気の過熱化を抑制するためです。その原則から外れた理由を深読みすると、利上げをすると公言してきた市場への約束のようなものを破る訳にいかなかったのでは?と私は考えます。利上げを先送りにすることは、自分たちの失敗を認めるようなものです。それに加えて、トランプ大統領は利上げを良いと思っておらず、イエレン議長をクビにすることもできる人物です。クビにされる前に利上げを達成して責任を果たしたことにするのでは・・・、というのは少々深読みし過ぎでしょうか。

(仲本 政康)

FOMC・・・連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee)の略称。1913年に設立された米国の中央銀行に当たる「連邦準備制度理事会」(FRB)が原則として年に8回開く委員会であり、FRBの理事7人、ニューヨーク連銀総裁1人、地区連邦準備銀行4行の総裁4人の計12人で構成される。米国の金融政策を決める最高意思決定機関で、公定歩合・預金準備率の変更などを行い、公開市場操作に重要な役割を果たす。