2017年6月8日

6月8日 森金融庁長官の金融改革

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金融庁 地銀の債券保有に新規制

2019年3月期から金融庁は地方銀行などに債券の金利変動に備える新規制を導入する。保有する国債や外債の金利変動リスクを厳しく見積もり、損失を吸収できる自己資本の20%以内に収めさせることが目的。債券による運用への依存度を下げ、地元の融資企業の開拓やベンチャー企業の育成といった事業に注力するよう方向づける。

金融業界の凝り固まった悪い習慣を変えようと躍起になっている森金融庁長官の魂のこもった改革案だと思います。森さんは若い頃にニューヨークで様々な金融マンと面会し「金融業とは?」と問い続けた人物で、金融業界がきちんと機能すれば世の中の経済が良くなっていると理解している数少ない方です。そして日本の金融業界は本来の業務に必要な「企業に融資するための目利き力」を磨いてこなかった事を問題視しています。銀行は本業の目利き力を磨かずに何をして稼いでいたかというと国債の運用で、マイナス金利の導入によって国債の運用が難しくなると米国債などの海外債券で利ざやを稼ぐようになりました。為替リスクは存在するものの、米国債は格付も高い上に日本国債と比較した利回りは大きく銀行にとっては「楽して稼げる方法」と言えます。また、地方銀行は住宅ローンの貸付を増やしている傾向にありますが、担保を取れる住宅ローンと企業・事業の成長力の見極が必要な企業融資を比べると、やはり住宅ローン融資は楽なように見えてしまいます。森長官は金融業界を変えることができるか否かが、今後の日本経済に影響するかもしれません。

(仲本 政康)

バーゼル規制・・・国際的な金融活動を行う銀行について、信用リスクなどを担保するために、一定以上の自己資本比率を保つことなどを求める指針。国際的な監督規制について、主要国の中央銀行が加盟するバーゼル銀行監督委員会(BCBS)が定める。同委員会がスイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)に事務局をおくことから「BIS規制」ともいう。もし、国際的業務に関わる巨大な金融機関が破綻(はたん)すれば、その影響は世界に及ぶ。バーセル規制はこれを未然に防ぎ、金融市場の変化に対応できるよう保有資産のリスクを適切に保つことを目指している。例えば、市中銀行が持っている固定金利の債権は、金利が上昇すればその価値を大きく損なう。国際銀行システムの健全性を図り、このようなリスクを生む過度の競争や不良な累積債務に対する安全性を確保することがその目的。