2017年5月29日

5月29日 日本企業の増配の理由は

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上場企業の配当 5年連続増加

2017年度に上場企業の配当額が5年連続で過去最高を更新する見込み。収益力の改善を支えに、配当額は前年度比で4%増え、12兆4千億円に達する。3月期決算企業では全体の4社に1社が増復配すると見られる。ただ、稼いだ利益のどれだけを配当に回したかを示す配当性向は小幅ながら2年連続で低下する見通し。株主還元の充実が引き続きの課題だ。

ここ数年間、上場企業の配当総額が増えているのは日本企業が努力によって「円高でも稼げる体質」に強化したことが大きな理由として考えられます。体質が強くなったところに円安と言う追い風が吹き、円安が一服したところで体質強化された企業にとっては利益を確保することが以前よりは難しいものではなくなっているのです。そしてその安定した収益を上げる力に対して外国の投資家が株主還元を要求するようになっていることが増配の最大の理由です。特にアメリカでは、利益を上げた企業は増配や自社株買いをすることが株主から強く求められます。中には配当貴族と呼ばれる「25年以上増配を続けている銘柄」も数十銘柄以上に上ります。近年、日本の株式市場において外国人投資家の存在感が増しており、彼らからすると内部留保を貯め込んでいるように見える日本の上場企業に対して「増配せよ!自社株買いをせよ!」は常套文句です。持合いでモノを言わないのが当たり前だった日本の株主の在り方も今後は変わっていくのかもしれませんね。

(仲本 政康)