2017年5月19日

5月19日 国際金融センターへの布石となり得るか

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東京都、法人事業税等引き下げ検討

東京都は都内に新たに立地する金融関連企業を対象に、都税の法人2税(法人事業税、法人都民税)の引き下げの検討を始める。IT(情報技術)と金融を融合するフィンテックや資産運用会社の誘致を促す。小池百合子都知事が掲げる国際金融都市構想の柱とする狙い。

都税の引き下げが検討されていますが、全国的にみると非常に珍しい動きです。固定資産税は各市町村が税率を決められる税目ではあるものの、固定資産税の税率を1.4%から下げている自治体はありません。固定資産税が安い自治体が出てくれば、法人の誘致や個人が不動産を買う動機になり得て、人が流入してきそうですが、実行している自治体は存在しないのです。その理由は、もしも税率を引き下げようものなら、地方交付税交付金を減らされてしまうことが目に見えているから。東京都は47都道府県の内、唯一交付金に頼っていない主体なので、表題のような施策が可能になります。
フィンテックによる金融革命の波に乗る可能性がある規制緩和が実現すれば、「Tokyo」がロンドンやニューヨークを差し置いて世界の金融センターに躍り出る可能性があります。小池都知事は豊洲の移転問題に早く決着をつけて次のステージに進んで欲しいと個人的に願います。

(仲本 政康)

フィンテック・・・IT(情報技術)を駆使した金融サービスの創出のこと。「金融(Financial)」と「技術(Technology)」を組み合わせた米国発の造語で、2008年のリーマンショック以降発展したとされている。決済・送金・資産運用・ビッグデータ活用などの新サービスが次々と登場しており、14年~15年にはスマートフォンを使った決済サービス「アップルペイ(Apple Pay)」「アンドロイドペイ(Android Pay)」が始まった。日本でも、国内の金融会社がフィンテックを積極的にビジネスに取り込めるよう、金融庁が銀行法など関連法令の改正に着手し、16年3月上旬をめどに改正案を通常国会に提出する方針となっている。