2015年11月17日

今朝のニュースのポイント

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(1)G20「テロと戦う」特別声明を表明し閉幕
日米欧に新興国を加えた20カ国・地域(G20)首脳会議は16日午後(日本時間16日夜)、テロを強く非難し、各国・地域が連帯してテロと戦う特別声明を表明して閉幕した。本来は経済問題が中心議題になるG20が、パリで発生したテロを受け、通常の首脳宣言とは別に、G20としてテロと戦う強い決意を示した特別声明を打ち出した。

このニュースで注目したいポイントはテロが発生した時期。11月ということから、クリスマス商戦に突入する季節。特に世界最大の消費国であるアメリカは、クリスマス商戦期にの年間の半分ほどの消費活動が行われる。そのような時期に発生した同時テロの犯人の内、27歳の青年はいまだ捕まっていない。これでは非常事態宣言を解除する訳にはいかず、渡航制限などが継続されるとみる。今回のテロ事件が終息せずに長引くと、世界最大の観光国であるフランスにおいて経済に影響が出るのは必至。英語圏の多くや、ドイツ・フランスの迷信で不吉とされる13日の金曜日に凄惨な事件が発生したというのは、イスラム国の狙いなのかもしれない。

 

(2)上場企業の利益が最高水準に
上場企業の利益水準が高まっている。効率的に利益を生み出す力を表す売上高経常利益率は、2016年3月期に9年ぶりに過去最高を更新する見通し。利益額も2年連続で最高となる公算が高い。

このニュースで注目したいのは「なぜ経常利益を物差しとして報道しているのか」。おそらく、本業の儲けを示す営業利益や、法人税を支払った後に残る純利益は最高水準ではないことが予想できる。経常利益を算出する際に大きな要素となるのが「借入金利子」。営業利益が最高水準ではないのに経常利益が高まっているのは、上場企業が銀行借り入れを減らしていることが容易に想像できる。企業の経常利益が高まることが悪い訳ではないが、本業の利益が増えることなく日本経済が活性化するとは考え難い。

 

(3)GDP実質年0.8%減 設備投資先送り
内閣府が16日発表した7~9月期の国内総生産(GDP)は2期連続でマイナス。中国経済の減速で景気の先行き不透明感が強まり、企業は過去最高の利益率にもかかわらず設備投資を抑制。民間予想では在庫調整が進んだことなどを理由に10~12月期のGDPは年率換算で前期比1.1%増と緩やかに持ち直すとの声もある。しかしながら、新興国減速が強まれば投資先送りが一段と広がる可能性がある。

この発表前の民間予測の平均は-0.3%。それを下回る結果となった。しかし、在庫が減ったことは良い兆候だと言える。在庫が捌けた分、10~12月期においては増産に舵を切ると見ることもできるからだ。当初の年間成長を1.5%としていた政府からすると、10~12月期の3ヶ月で当初目標を達成するとなるとハードルが相当高い。「法人税を下げるのだから、企業は設備投資をしなさい!」と甘利経済大臣が声を荒げるのも無理はないが、少々乱暴な理屈にも見える。