2017年5月10日

5月10日 総合商社は日本独特!?

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三菱商事が首位奪還

大手商社5社の2017年3月期決算(国際会計基準)が9日までに出そろい明らかになった。資源価格の回復と非資源分野の収益拡大を受けて全社で最終損益が改善。18年3月期も全社が増益を見込んでいる。前期は三菱商事が利益額で伊藤忠商事を抜き、再び首位に返り咲いた。

総合商社大手が揃って収益改善しています。最大の原因は資源価格が前の年に比べて上がっていることです。売り手と買い手の間に立ち、その取引額に応じた手数料を得るのが総合商社のビジネススキームですので、扱う商品の価格が上がれば苦労せずとも手数料収入が上がる構造です。資源価格下落の打撃が大きく、前期に初めての赤字を計上した三菱商事にとっては中国の需要が盛り返して資源価格に波及したのはありがたい事だったでしょう。
総合商社という業態が国内のビジネスで存在感を示しているのは、実は日本ならではのことです。他国の総合商社にあたる企業は思いつかないのではないでしょうか。日本で総合商社が伸びた大きな理由は「言語」です。戦後の焼け野原から立ち直る状況の中、海外企業とやり取りをする際に「英語」で商談できる人材を自前で用意できる企業が少なかったため、総合商社が活躍する要因となりました。また他国の場合、ビッグビジネスを政府高官や、時には国家元首が売り込むことも珍しくありません。彼らは英語が堪能だったりしますが、日本の総理大臣で英語で商談ができるほどの人物は思い当たりません。総合商社は国家プロジェクトにも欠かせないような橋渡し役でもあったのです。

(仲本 政康)