2017年5月9日

5月9日 大統領に国民が求めるもの

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欧州、分断を回避 マクロン仏大統領14日就任  消去法の勝利、脆さも
フランスのエマニュエル・マクロン次期大統領が14日に就任することとなった。大統領府が8日に明らかにした。安定政権樹立のため、内政では6月の国民議会(下院)選挙が最初の関門となる。外交面では欧州連合(EU)の結束強化に向けたドイツとの関係作りが課題となる。

世界中の注目を集めていたフランス大統領選挙が終了した。結果だけからみればサプライズ無しという着地で、米国トランプ大統領誕生、イギリスEU離脱の時のような経済的・政治的ショックは起こらなかった。少し肩すかしをくらった感もあるが、EU解体の危機がひとまず後退したことで金融市場では落ち着きが見られる。昨日、日経平均は急伸しており日本のマーケットは今回の選挙結果を好感している。対して、ダウ平均は反応が薄かった。米国市場については、この選挙結果を見越していたのかもしれない。
日本では連休中、マクロン氏、ルペン氏の討論の様子がテレビ放映されていた。筆者も見ていたが、正直ルペン氏の敗色は明らかだった。EU離脱を旗印に掲げて選挙戦を勝ち抜いてきたルペン氏も、世論が追いついていないと踏んだか、主張が大きくぶれていた。印象的だったのは、「ユーロを離脱するんですよね?」と問い詰めるマクロン氏に対し「そういう風に、交渉をすすめていくと言っているだけです」と答えるルペン氏の語気も弱く、しどろもどろの対応になっていた。フランス国民の視聴者調査によると、放映後のアンケートで6割以上がマクロン氏を支持したらしい。
トランプ米大統領のように、言った事を曲げない芯の強さをフランス国民はルペン氏に見出せなかった。消去法のように決まったマクロン氏、10%近い失業率や政治不信の漂うフランス国内を上手くまとめられるか、手腕を問われる。

(市川 淳)

2017年フランス大統領選挙結果・・・マクロン氏 得票率66.10% ルペン氏 得票率33.90%
(投票率74.56% 白票・無効票11.47%)