2017年5月1日

5月1日 新たな訪日消費の主体

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訪日消費 底入れの兆し

失速していた訪日外国人の消費に底入れ感が出始めた。三越伊勢丹ホールディングスなど大手百貨店4社は、2017年度に免税品の売り上げを2割増やす計画を定めた。「爆買い」の一服で平均単価はかつてほど高くないが、格安航空会社(LCC)の普及などで客数が増加の傾向にある。家電販売やレジャー施設の利用も含め、再び訪日消費が日本経済の追い風になる可能性がある。

昨年は中国人による爆買いが薄れ、百貨店は苦戦を強いられました。その最大の原因は銀聯カードの制限です。中国人が中国以外の国で銀聯カードを使う際に、決済できる上限が10万元(約160万円)までに規制されました。国外への資産流出を防ぎたい中国政府による規制ですが、その大きなあおりを喰らったのが日本の百貨店だったと言えるでしょう。しかし、昨年の訪日外国人の数は2400万人を超え、史上最高の人数を更新しました。爆買いが鳴りを潜める中国人に変わって消費が増えてきているのが東南アジアからの訪日客です。いま中間層の所得が伸びていることと、アベノミクスが始まる前に比べると円安と言える水準の為替によって訪日の魅力が高まっています。当然羽田空港に国際便の発着枠が増えていることや、LCCの数が増えていることも訪日客の後押しとなっています。とは言え、訪日客が日本の景気を支えるほどのボリュームがある訳ではありません。国民の需要を喚起できるか?も大事なテーマです。

(仲本 政康)

銀聯(ぎんれん)・・・中国の銀行を中心とする銀行間決済ネットワークの名称。正式名称は「中国ユニオンペイ」であるが、中国の大手銀行が共同で設立した中国銀聯が運営しているため、こうよばれる。決済ネットワークで使えるキャッシュカード「銀聯カード」の発行枚数は2012年時点で35億枚を超え、クレジットカードがあまり普及していない中国で広く決済手段として使われている。銀聯カードは日米欧など130か国以上で利用できる。