2017年4月27日

4月27日 決着は近い?築地市場移転問題

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豊洲・築地を併記 市場移転で報告書素案 コスト、両案に課題
東京都の築地市場の豊洲移転問題をめぐり、小池百合子知事の特命で検討している市場問題プロジェクトチーム(PT)は26日に報告書の素案をまとめた。豊洲移転と築地再整備を併記したうえで、築地が望ましいとにじませる内容となっている。土壌汚染対策を話し合う専門家会議は「豊洲は安全」とする報告書をまとめる見通しで、7月の東京都議選をにらみ、豊洲か築地かの議論が本格化するもようだ。

築地に残るか豊洲に移転するか、現築地市場の行き先が遅々として決まらない。今回は双方のメリットデメリットを比較検討するレポートをまとめ、両方を検討のテーブルにのせた状況だ。
一見すると築地・豊洲拮抗しているように見えるが、多少築地案に有利な報告書に筆者には見える。ポイントは採算性の面だ。築地が年間19億円の黒字に対して、豊洲は年間27億円の赤字だ。その他の面は、やってみないと分からないという点で決定的に差のつくものではないと個人的に思う。その点、試算の出ている収支の面でこの50億近い金額の差はインパクトがある。財源にこだわりの強い小池都知事としてはこちらの方向に進めたいのが本音だろう。
その他、現場で働く市場関係者の声も築地寄りの意見が多いという話だ。その背景には高齢化の問題がある。長年築地市場で働き、退職に近い年齢になった関係者が慣れた場所を離れるのには抵抗があるだろう。これを機に引退を、と考える人間も少なくないようだ。なり手の少ない環境で、もし仮にまとまった退職者が出たらそもそもの市場機能が損なわれる。机上の議論だけではない、現場の声に耳を傾けた結論を出して欲しいと思う。

(市川 淳)

築地市場・・・東京都中央区築地にある公設の卸売市場。東京都内に11か所ある東京都中央卸売市場のひとつ。その規模は日本・世界最大であり、代表的な卸売市場。