2017年4月13日

4月13日 株式市場から逃げるマネー

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有事意識でマネー退避 円上昇109円台、米強硬姿勢が火種
安全保障や通貨政策での米国の強硬姿勢が、世界の金融市場の火種になり始めている。12日は米国がシリアや北朝鮮との緊張関係を高めるとの警戒から安全資産とされる円にマネーが流入し、1ドル=109円台と約5カ月ぶりの円高水準となった。市場の潮目の転換が意識され株価も下落している。国際情勢が一段と緊迫すれば、投資家のリスク回避姿勢はさらに強まるだろう。

北朝鮮への圧力を強めている米国の態度に金融市場が危機感を募らせている。戦争に発展するのではないか?もしそうなれば経済への打撃は避けられない。そうした市場関係者や投資家の不安が株式市場からのマネー流出につながっている。日経平均も午前中に200円超下げており、年初来安値を更新している。
株式市場から逃げたマネーは安全資産とされる日本円や金に流れ込んでいる。対外債務の少ない日本の通貨はこうした世界情勢が不安になった時は買われる傾向にあり、円高を招く。その結果、外貨ベースで見たときに日本株の価格が上がり、利益確定や買い控えから更なる日本株売りにつながるというダブルパンチに見舞われることになる。対して、こうした戦争の危機が発生した場合には防衛関連の企業は買われる傾向にある。実際、防毒マスクなどを作る企業はここ数日で株価を大きく上げてきている。株式は時に雄弁に未来を語るものだと思うなかで、今朝方こうした企業の株価が急落している。それが何を意味するのか個人差はあるだろうが、筆者はこの混乱は早々に収束すると思う。理由を挙げるならば強引な行動を続ける米国だが、日本への配慮を見せている点だ。例えば北朝鮮へ行動を起こす際には日本と事前に協議する意向を示している。日本から多額の借金をしている米国は日本を経済面において重要なパートナーと認めているのだろう。地理的にももし戦争となれば日本の被害は米国の比ではない。下手に北朝鮮を刺激するのではなく、本心では平和的解決を米国は望んでいるだろう。早々の終結を心から望む。

 

(市川 淳)

対外債務・・・対外債務とは、ある国の政府や民間企業、家計などが外国の政府や金融機関などに対して負担する債務。対義語は対外債権。