2017年4月11日

4月11日 アジアの火薬庫

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朝鮮半島 緊張高まる 米が空母派遣、中国の制裁強化焦点
米国と北朝鮮の緊張関係が高まっている状況だ。トランプ米政権は原子力空母カール・ビンソンを朝鮮半島周辺に派遣し、軍事力を誇示している。一方、北朝鮮はこれに強く反発しており、新たな動きに出る可能性も出てきた。米中首脳会談を踏まえ、北朝鮮への影響力を持つ中国がさらなる経済制裁の強化に動くかが焦点となっている。

米国のシリアへのミサイル発射や、スウェーデン、エジプトでのテロ発生、と暴力がここ数日間で世界で頻発した。蜜月の続いていた米露関係もシリアのミサイル問題を契機に急速に悪化し、大国間の関係性、各国の行動が大きく変わろうとしている。
今回米国が朝鮮半島に向けて原子力空母を派遣し、北朝鮮への圧力を強化を始めた。軍事力では歴然たる差のある両国だ。面と向かった戦闘になる可能性は低いだろうが、予断は許さない。局地的な戦闘にでもなれば周辺国への被害も想定される。なにより、北朝鮮という直接的に意識している敵の向こう側に、米国は中国を見ている。軍事力を誇示して世界のリーダーの地位を揺るぎないものにしようとする意図が見える。初会談の最中から行動を開始したトランプ大統領の強行ぶりに、決定的な断裂が両国間で起これば戦争にまで発展しかねない危うさを感じてしまう。北朝鮮の行動如何では東西冷戦時代の緊迫状況が再び朝鮮半島で生まれかねない。かつて「世界の警察」であった米国が、口先だけではなく平和のために行動をとれるか、対岸の火ではなく注視する必要がある。

 

(市川 淳)

東西冷戦時代の朝鮮半島・・・第二次大戦後、社会主義陣営と資本主義陣営との対立関係全体が「東西冷戦」と呼ばれ、その対立を主な要因として朝鮮半島で勃発した戦争が「朝鮮戦争」。
朝鮮戦争は、社会主義陣営の北朝鮮と資本主義陣営の韓国との戦争だったが、資本主義陣営の盟主アメリカが「国連軍」として直接参戦したのに対して、社会主義陣営の盟主ソ連のスターリンは、ソ連軍が米軍と直接対決することを恐れて、この戦争にはソ連軍を出兵せず、 代わりに中国が「中国人民義勇軍」として参戦した。