2017年4月7日

4月7日 サービス品質の活路

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

アマゾンの当日配送撤退 ヤマトが方針 ネット通販転機に
宅配最大手のヤマト運輸は最大の取引先であるインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの当日配送サービスの受託から撤退する方針を固めたもようだ。夜に配達しなければならない荷物が増え、人手不足の中で従業員の負担が増しているため取引を見直す。アマゾンは日本郵便などへの委託を増やす考えだが、ヤマトの撤退でサービス縮小を余儀なくされる可能性が出てきた。

今回のヤマトの決定は、アマゾンのサービスに「サービス過剰」という非難をぶつけたと個人的に思う。サービスの質を向上させ、かゆいところまで手が届く対応を取る事は純粋な企業努力であり、世界的にコモディティ化が進む時代にサービス品質で差別化するしかない事が背景にあるだろう。ヤマト側も対価をもらって配送しているなかでそれに応えるのが本来のビジネスだ。人出不足で対応できないというのはヤマト側の問題で、アマゾン側に非はないだろう。もしアマゾンがヤマトから完全撤退したら今度はヤマトの売上が激減することになる。ヤマトにとって難しい舵取りが要求されている。
「宅急便の生みの親」と言われる小倉昌男がヤマト運輸の社長に就任したのは1971年のことだ。当時、効率が悪いと他社が避けてきた小口の配送に活路を見出し、売上を拡大させてきた。しかし、フロンティアを開拓した強みも、いつしか他社の参入で差別化が難しくなりメリットが薄れてしまった。今後、新しい領域を開拓できるかが鍵となる。例えば自動運転やドローンの活用など、新技術をどう活かしていくか、待ったなしの対応が必要となるだろう。

 

(市川 淳)

「宅急便」と「宅配便」の違い・・・宅配便とは「小口貨物を目的地まで配送するサービス」のことで、一般的な小口貨物配達サービスの用語。宅急便とはヤマト運輸における宅配便の商標登録で、ヤマト運輸の宅配サービスを指す。