2017年3月21日

3月21日 新卒採用の春

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大卒採用 18年春9.7%増 本社調査、介護・陸運・外食が旺盛
日本経済新聞社は20日に2018年春の新卒採用調査(1次集計)をまとめた。主要企業が計画する大卒採用の合計は17年春実績(見込み)に比べ9.7%増となる見通しとのことだ。介護や陸運、外食など人手不足が深刻な労働集約型のサービス業で採用意欲が強いもよう。人工知能(AI)などの技術革新に対応するため、理工系も14.8%増とニーズが高まってきている。

新卒採用市場は引き続き売り手優勢のようだ。少子高齢化でそもそも若手の労働力が減っているなかで介護や運輸、外食といった業種は需要も拡大している。
筆者が就職活動をしていた2006年頃は多少景気も良くなりつつあったがまだまだ買い手市場と呼ばれた時期で、就職活動は楽ではなかった。それでも、2005年までのいわゆる就職氷河期を経験した先輩方のお話を聞けば自分の頃はましだったようにも思える。100社超受けてどこにも就職が決まらない、といった時代だ。無論、今の就活が楽だと言うつもりではないが、少なくとも雇う側の需要が高まっているのは事実だ。職種にこだわらなければ働き口には困らないだろう。対してそもそも働き口の少なかった就職氷河期の苦労はやはり今より大きかったと想像できる。大学を卒業しても就職先がなく、仕方なく契約社員や派遣、アルバイトとして働くことになる。そうした世代の存在が今の日本のデフレ構造をつくった一因だと私は思う。不安定な雇用形態に将来的な不安を抱え、消費を行わなくなるからだ。そもそも、新卒で正社員としてキャリアをスタートしないと日本の企業においてはその後のキャリアパスが築きづらい。景気には波があり、世代によってその影響を受けるのは致し方ない部分も大きい。一度の失敗で再起が難しい日本の労働文化は改めるべきであろう。

(市川 淳)

就職氷河期・・・バブル崩壊後の就職が困難になった時期のことを言い、具体的には1993年から2005年までを指すと言われる。「就職氷河期」とは求人情報誌を作っていたリクルート社の造語。