2017年3月7日

3月7日 広がる北朝鮮の射程距離

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北朝鮮、日米韓を威嚇 米韓演習中にミサイル4発 緊張高まる恐れ
米韓合同軍事演習のさなかの6日に北朝鮮は日本海へ4発の弾道ミサイルを発射した。北朝鮮への強硬姿勢に傾くトランプ米政権など日米韓を威嚇する狙いが明らかだ。北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)委員長体制のもと米国に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を続けている。米朝が互いに譲らず、情勢が一段と緊迫する可能性が出てきた。

アメリカが北朝鮮の攻撃の射程範囲に入る可能性が高まってきている。現実問題、どの段階まで進んでいるのかは表面化していないが、今年年初には金正恩委員長がICBMの発射実験を行うと公言していた。当時トランプ大統領はその発言を受けて「It won’t happen!(そんなことは起こらない)」と一蹴していたが、実際に現実のものとなっている。ツイッターでつぶやくだけではもう効果はない。オバマ前大統領が有効な手を打てなかった北朝鮮との関係だが、見過ごすことのできない段階まで進んでいるのかもしれない。
今回、米韓の合同軍事演習中に行われたこともあり、隣国韓国に駐留する米軍への牽制の意味が強いように見えるが、本当の狙いは日本を軍事的に脅すことにあるのではないだろうか。先日の安倍首相のトランプ大統領との会談からさらに距離の縮まりつつある両国関係は現状良好だ。トランプ大統領の腹の内には自身が公約に掲げる大型財政投資のために日本に米国債を買ってもらいたい、とう思惑がある。日本は今後もアメリカのパートナーとして重要な立場にあるのだ。そんななかでの日本の危機はアメリカサイドを早急に北朝鮮との交渉のテーブルにつかせることになる。そこから経済協力を引き出すのが最終的な目標ではないか。世界の代表ではなくアメリカの代表であると公言するトランプ大統領だが、自国を守るために世界を代表して平和の維持に動いて欲しいと思う。

(市川 淳)

ICBM・・・大陸間弾道ミサイル( intercontinental ballistic missile)の略語。有効射程が超長距離で北アメリカ大陸とユーラシア大陸間など、大洋に隔てられた大陸間を飛翔できる弾道ミサイル。大陸間弾道弾とも称する。