2017年2月28日

2月28日 データを活かすも殺すも人次第

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ビッグデータ売買に指針 車走行やカード履歴 個人情報加工し活用と保護両立
政府はクレジットカードの購買情報や自動車の走行記録などから得られるビッグデータを、企業が活用しやすくする指針を作ったとのことだ。氏名や電話番号、住所などを特定できないようにデータを加工すれば、本人の同意がなくても企業間で自由に売買できるようになる。ビッグデータを生かすことで、より消費者の嗜好にあった商品やサービスの開発につながる。

カードで買い物をする、ネットでワンクリックで買い物をする、電子マネーで電車に乗る等々、我々が行うひとつひとつの消費行動が一群のデータとなる。これをマーケティング戦略や販売計画に活かすことができれば強力なツールとなるだろう。ネット通販でAIからの商品提案が既に浸透しているように、データ分析はAIの得意分野だ。筆者もアマゾンで買い物をすることが多いが、例えば過去に買った本の傾向からお勧めの本を定期的に紹介してくる。好きな作家の新作などを教えてくれるので重宝している。一方で、買ってみたら内容が過去に買ったものと似過ぎてて失敗したり、見当違いの提案をしてくることもあるのでまだまだ不完全なものに思える。データが増えれば精度は上がっていくだろうが、人の嗜好や行動を完全に読むのは現状AIには難しいというのが正直な意見だ。AIが働けば人間は必要なくなると言われているが、それぞれに得意な分野と苦手な分野があって、両者の協業こそが理想の姿だろう。人間にできてAIにできないことに「未来の予測」と「言語の理解」が挙げられる。どちらも不確実な情報が元となり、その背景を知らないとまるでとんちんかんな結論を出してしまうのだ。データ化した人間の行動を活用し、ビジネスに活かすには人間の判断が現状必要となる。無機質なデータだけを見るではなく、その背後にある人間の温度を感じられるか、成否の分かれ目はそこにあるだろう。

(市川 淳)

ビッグデータ・・・企業等のデータベースに蓄積されたデータを始め、ブログ、ツイッター、SNS等Webからの情報など、業務のIT化の進展に伴いシステムに流入するデータのことを指す。具体的には顧客行動履歴やWebビジネス、遠隔医療カメラからの情報、交通モニタリングデータ、金融オンライン取引、人間行動生態分析、遺伝と健康などが挙げられる。