2017年2月9日

2月9日 財政ファイナンスの危機

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日銀 国債保有4割超え

市場に流通する国債のうち日銀が保有する比率が初めて4割を超過した。2013年に異次元緩和を導入して以来、国債を大量に購入し続けている結果だ。これまで「市場をゆがめる」という副作用への懸念がささやかれてきたが、2つ目の弊害も出てくる恐れがある。金融緩和による「円安・ドル高」を嫌う政権が米国に誕生した事が影響する。異次元緩和の副作用は、10日の日米首脳会談でトランプ米大統領に新たな「口撃材料」を与える可能性がある。

財政ファイナンスへの序章ではないかとギョッとする事態です。財政ファイナンスとは、「国債のマネタイゼーション(国債の貨幣化)」とも呼ばれますが、国(政府)が発行する国債を中央銀行が直接引き受けることを指します。これをやってしまうと、その国の財政の節度が失われ、中央銀行の通貨増発が繰り返され悪性のインフレ(ハイパーインフレ)を引き起こす可能性があります。人類の歴史を振り返ると、「時の国家の財政悪化によって、ハイパーインフレが起こっては革命(または大混乱)が起きる」という事態が世界中で繰り返されています。そのため、日本を含めた先進国では中央銀行による国債の直接引き受けは制度的に禁止されています。市場に流通しているものを日銀が買っているから直接引き受けではないとは言っても、4割超の保有となると異常事態だと私は思います。
アメリカのユタ州では、金貨・銀貨をドルとは別の法定通貨として認める法案が可決されました。これはユタ州政府はFRB(連邦準備制度理事会)と将来のドルの価値を信じていない事に他ならないと私は考えます。日本の「円」の信用が崩れる日が来ないとも限りません。何かしらの資産防衛術を考える必要があるでしょう。

(ナカモト)

財政ファイナンス・・・中央銀行が政府の発行する国債などを直接引き受けること。中央銀行が通貨を発行して、国の財政赤字を直接穴埋め・補填(ほてん)する措置であり、中央銀行が国家財政に資金を供給する(ファイナンスする)という意味の名称である。(国債の)マネタイゼーションともいう。国の通貨や経済政策への信認を大きく損なうことにつながるため、主要先進国は法制度として財政ファイナンスを禁じている。日本でも「国債の市中消化の原則」に基づき、財政ファイナンスとみなされる日本銀行による国債の直接引受けは、財政法第5条によって、特別の事由がある場合を除いて禁止されている。