2016年11月17日

11月17日 輝け研究立国日本

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研究減税、サービスにも適用 AIなど活用後押し 
政府・与党は2017年度税制改正において、企業の研究開発を支援する政策減税の対象にサービスの開発も加える方針を固めた。人工知能(AI)、ビッグデータなどを活用したサービスの開発を税制面で支援し、政権の経済政策「アベノミクス」が注力するサービス産業の生産性向上を図るもようだ。研究開発費を増やした企業への税優遇も拡充し、企業の投資を促して成長力強化につなげる考えのようだ。

国が税制面から企業の研究開発をサポートする動きが出てきた。産業が発展するためには開発、研究といった新領域の開拓が企業には必要だ。既存の商品を同じマーケットで回しているだけでは他国とのあいだでいずれ価格競争に陥り、人件費の安い国の製品に遅れをとることになる。テレビやオーディオ、その他白物家電について中国、韓国製が日本のマーケットに溢れていることにはこうした背景がある。これを商品の「コモディティ化」という。人件費の高い日本において、より付加価値の高い製品を生み出すためには研究開発はあらゆる分野で必須の投資となる。しかし、長い時間と、莫大な費用がかかるうえ、成果は約束されているものではない。今回は法人税減税の対象業種を拡大する方針の発表だったが、それ以外にもこうした研究に投下した資金について費用ではなく企業の資産として考える向きも出てきている。成果を保守的に見積もる事の多い日本企業にとって、確実に収益を見込めない研究開発は二の足を踏む原因となっていた。こうした税金面の優遇や会計制度の見直しなど、国が企業の姿勢を変える牽引役になる余地は非常に大きいと思う。
開発は追い付け追い越せの競争で、日本が先進国として産業界をリードしていくには継続した努力が必要になる。油断すると、数年後他国に誇れる商品やサービスが少ない国になってしまう可能性は、十分にある。

(市川 淳)

研究開発税制・・・国が成長力と国際競争力を高めていくことを目的に、研究・開発にかかった費用を法人税から控除するという制度。研究や開発に多くの投資をすればするほど税金が減額される。控除の対象となる研究開発税制は以下の4種類に分類される。
(1)試験研究費の総額に係る税額控除制度
(2)特別試験研究に係る税額控除制度
(3)中小企業技術基盤強化税制
(4)試験研究費の額が増加した場合等の税額控除制度