2016年11月7日

11月7日 トヨタが中国市場に出る戦略

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トヨタ自動車 電気自動車を量産へ

トヨタ自動車が2020年までに電気自動車(EV)の量産体制を整え、EV市場に本格参入する方向で検討を始めた。世界各地で自動車への環境規制が強まっている事を受けた対策。これまでエコカー戦略の中核としてきたハイブリッド車(HV)と燃料電池車(FCV)に続き、EVも主要製品として品ぞろえに加わることとなる。

トヨタはこれまでハイブリッド車をエコカー戦略の中心に据え、電気自動車の開発を積極的に行ってきませんでした。プリウスはハイブリッド車の先駆けとして地位を確立し、排ガス規制の厳しい北米など海外でも売れ行きは好調です。どうしてこれまで手がけてこなかった電気自動車の分野に進出するかというと、世界中で電気自動車の普及策や規制が整ってきたため、市場規模を無視できなくなってきているのです。特に、エコカー市場として最有力なのは中国です。北京ではエコカーでなければ新しいナンバープレートの発給が受けられない程に排ガス規制が厳しくなっています。その中国で、トヨタは出遅れている現状から巻き返したいのが本音でしょう。
中国市場でトヨタが出遅れているのには理由があります。日本がバブル景気真っただ中の1978年、中国政府の幹部は大挙して日本を訪れ、財界に進出を進めました。当然、トヨタにも中国進出の誘いはあったのですが、このときトヨタは、「時期尚早」と、その誘いを断ってしまったんです。代わりに世界の名だたる自動車産業に誘いをかけた結果、手を挙げたのは米GE社、独VW社、そして日本のダイハツです。当時の中国の自動車市場はこの3社が幅を利かせることとなったのです。それ以来、中国では「トヨタに裏切られた」という感情すら芽生えた層がいた事でしょう。約40年の時を経て、トヨタの巻き返しはなるかどうか・・・。まだまだ課題は残されています。

(ナカモト)

電気自動車・・・ガソリンエンジンを搭載せず、電気駆動のモーターで動く自動車。特に、リチウムイオンバッテリーなどの二次電池を搭載した乗用車を指すことが多い。従来登場してきた、電気モーターをガソリンエンジンと併用するハイブリッドカーも、多少の排気ガスを排出する。これに対して電気自動車は走行中に二酸化炭素を全く排出しないゼロ・エミッション車である。