2016年11月1日

11月1日 日本に通う外国人 

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訪日客誘致 発信力が要 初の2000万人 「さらに倍」目指す 
観光庁は31日に2016年の訪日外国人観光客が2000万人を上回ったと発表した。アジアの経済成長を受けて3年で2倍に増やせたが、外国人旅行者を年8000万人以上集めるフランスなど世界の観光大国には遠く及ばないのが現状だ。政府が掲げる訪日客を20年に4000万人に増やす目標達成にはまだまだ課題がある。

昨年から続く訪日客の勢いが止まらない。2020年までこの勢いが続けば年間4000万人という目標はそう難しくはないだろう。しかし、課題は多い。まず、昨年百貨店や家電量販店の売り上げを引っ張ってきた「爆買い」の様子が変わってきている。背景にあるのは訪日客が一巡し、今訪れている海外の方は2、3度目のリピーターだという現実がある。彼らが買い物のメインとしているのはドラッグストアや百円ショップだという。初めて訪れた際に家電やブランド品といった高単価なものを買い、気に入った日用品や消耗品を買いに再度日本を訪れる。いわば、より生活に密着した消費が今の訪日客の目的となっている。こうして距離的に近い中国やアジア圏の人が日本を訪れる目的は昨年からは明らかに変化してきているのだ。
変わらぬ需要もある、観光だ。季節ごとに風景を変える日本の四季は世界各国から見ても特異なものだ。冬に訪れ、今度は春に・・・と観光目的のリピーターは消費額も減らず、息の長い需要が見込める。人気のスポットはインフラや店舗の進出も進み、更に人気を集めるかもしれない。また、観光業は売上に占める人件費の割合が製造業や小売業よりも高い。そのため観光業の発展は日本の賃金水準を引き上げ、経済全体の底上げにつながる可能性が高い。観光立国として、海外の人の思い出に残る時間を提供できるよう日本人ひとりひとりが意識する必要があるだろう。

(市川 淳)

観光立国・・・国内の特色ある自然環境、都市光景、美術館・博物館等を整備して国内外の観光客を誘い込み、人々の落とす金を国の経済を支える基盤の一つにすること。フランス、スペイン、イタリア、オーストラリア、タイ、シンガポールなどが代表的な例として挙げられる。