2016年10月6日

10月6日 考える家 

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「AI住宅」世界展開 パナソニック、米IBMと提携 家電制御、自ら学習 
パナソニックは米IBMと提携して、人工知能(AI)を活用した住宅向けサービスを欧州を皮切りに世界で展開する。IBMのAIと住宅の監視カメラやセンサーを接続し、防犯や居住性を高めるもようだ。家の中のあらゆる機器をネットに接続する「つながる住宅」の普及でこれまで産業用途が主だったAIが身近な生活の場に入り込む動きが広がりそうだ。

パナソニックが新たな事業展開に動き出した。人口知能を活用した住宅の提案は近未来において起こりうるロボット社会の先駆けになるかもしれない。人間の生活空間の中にロボットの活躍が当たり前のようにある映像は映画やドラマのなかでの世界だったが、今後急速に、早期に実現していくかもしれない。天井に向かって「コーヒー」と言えばアームが伸びてきてクッキングマシーンから熱々のコーヒーが運ばれてくる、そんな未来だ。今回は防犯強化や空調の管理といった現状の延長上の機能が目立つが、その先にそんな生活も待っているかもしれない。
危うさもある。学習する家電、機械が不具合を起こした際にその被害の規模を想定することは現状難しい。前例がないからだ。家の機能が暴走した場合に室内に閉じ込められたり、扉に挟まれたりといった事故が起こる可能性もある。また、今回パナソニックは欧州から開拓を始めるということだが、イタリア、フランスのように既存の古い家屋、生活様式を守る文化の強い国に受け入れられるか筆者は疑問に思う。パナソニックは過去にプラズマテレビの需要を見込み大量の在庫を積み上げた。結果、市場の需要を超え、大きな損失を残して撤退を余儀なくされた経緯がある。その経験を十分に活かし、市場と向き合い、今回の戦略を立てて欲しいと思う。

(市川 淳)

AI・・・ 人工知能(Artificial Intelligence)の略。人工知能とは、人間の脳が行っている知的な作業をコンピュータで模倣したソフトウェアやシステム。具体的には、人間の使う自然言語を理解したり、論理的な推論を行ったり、経験から学習したりするコンピュータプログラムなどのことをいう。