2016年9月2日

9月2日 対ロシアへの外交カード

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対ロシア 包括的エネルギー協力

政府はロシアに対し、エネルギー分野で包括的な協力策を打ち出す方針を決めた。極東や東シベリア地域で石油や天然ガスの資源開発を検討するほか、原子力発電所の廃炉技術でも協力する方向。経済産業省内ではロシア国営の石油最大手、ロスネフチへ出資する案が出ている。エネルギー分野を中心にロシアとの経済協力を強め、北方領土を巡る交渉を前に進める狙い。

表をなぞると日本とロシア双方にメリットのある協力に見え、早く話を進めた方が良さそうなのですがスムーズには行かないでしょう。まず日本としては、エネルギーの供給源確保は永遠の課題です。地理的に近く、海運せずともパイプラインを通すだけで輸入が可能なロシアの天然ガスは魅力的な資源です。また資源を買い取ることで北方領土問題の交渉を有利に展開できる可能性があります。ロシアとしては、ウクライナの侵攻などで欧米からバッシングを受けており、間もなく開幕するリオパラリンピックではロシア選手は参加が全面禁止という厳しい措置を受けています。四面楚歌に近い状況で、大得意先だったドイツがエネルギーを買ってくれない今、日本のエネルギー需要は喉から手が出るほどに欲しい買い手となっています。
日本が簡単に歩み寄れない理由は、欧米諸国がロシアに経済制裁政策を採っている中で抜け駆けをすると、日本が非難の的になる公算が高いからです。なんといってもアメリカの反感を買うことは避けたい政権ですので。個人的には北方領土問題を解決できるまたとないチャンスだとみています。12月のプーチン大統領の来日が見ものです。

(ナカモト)

北方領土問題・・・、北海道根室半島の沖合にあり、現在ロシア連邦が実効支配している択捉島、国後島、色丹島、歯舞群島の島々、すなわち北方領土に対して、日本が返還を求めている領土問題。