2016年9月1日

9月1日 狭まる投資先 

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野村のMMF、運用終了 24年の歴史に幕 マイナス金利で環境悪化
野村アセットマネジメントは31日、24年の歴史を持つ投資信託の一種、MMF(マネー・マネージメント・ファンド)の運用を終了した。短期債券などで運用するMMFは安全性の高い金融商品として親しまれてきたが、日銀のマイナス金利政策による金利水準の大幅な低下で運用が困難となった。約3400億円の資金は投資家に返還する予定だ。

野村アセットマネジメントがMMFの販売を中止すると発表したのが今年の6月だった。それから3カ月、今回運用を終えて投資家へ資金を返還する手続きに入った。年初の日銀によるマイナス金利の導入以来、保険会社が一部の終身保険の販売を取りやめる等、投資家が選択できる金融商品の幅が狭まっている。MMFや保険の運用先は国債を含む債券だったため、金利の低下は直接的に利益を圧迫する要因となるためだ。MMFを持つ投資家の主な期待は「安定した運用」だろう。大きなリスクをとるのではなく、とはいえ預貯金以上のリターンは欲しい、そんな比較的消極的な投資スタンスだ。個人的には今後、リターンを求めてリスクをとる動きが見直されることを期待する。勿論、ただ個人資産をリスクにさらすのではなく、投資に軸を持って頂きたいと思う。例えば、最近キーワードとなっているESG投資が挙げられる。環境(Environment)社会(Social)企業統治(Governance)に配慮した企業に投資するスタンスのことだ。グローバル化の進む現代において、ただ単独で利益を上げ続けられる企業は少ない。周囲を巻き込み、社会意義の高い事業を行う企業への投資は、自分のお金を社会で活かす意味のあるものだと筆者は信じている。回り回って、自身にリターンとして戻ってくるだろう。具体的に言うと、先日台風10号が東北地方に大きな被害を出したが、今後防災や救助にに関する事業に注目してみるのも面白いかもしれない。

(市川 淳)

MMF・・・マネーマネジメントファンドの略称で、公社債投信の一つ。購入から30日以内の解約はペナルティとして信託財産留保額が必要になるが、それ以後は無条件で引き出すことができる。