2016年8月19日

8月19日 フィリピン市場の展望

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三越伊勢丹、フィリピン進出 日本の百貨店初 野村不と商業施設・住宅
三越伊勢丹ホールディングス(HD)は野村不動産ホールディングス(HD)と協力してフィリピンに進出する。首都のマニラ郊外で商業施設と住宅を一体開発する予定だ。2022年にも部分開業する見通しとのこと。総事業費は500億円とみられている。日本の百貨店がフィリピンに進出するのは初めてのことだ。国内の百貨店市場が縮小するなか、今後も経済成長が期待できるアジアでの事業拡大を急いでいるのが背景にある。

日本国内の百貨店市場の縮小が叫ばれて久しい。売上高でいうと1990年代をピークとして約30%~40%減少しているのが現状だ。かつて私の子供の頃はお休みの日に両親とデパートに出掛け、おもちゃ売り場で私はおもちゃを買ってもらい、父は書籍売場、母は婦人服売り場に行き、お昼を食堂でとって屋上の遊園地で遊んだりイベントを見たり、最後は地下食料品売り場で夕飯の食材を買って帰るという楽しみがあった。まさにほぼ全ての嗜好を満たすことができる夢のような場所であったと思う。それが今は若者を中心にセレクトショップやファストファッションに買い物客が流れ、百貨店離れが進んでいる。都内で言えば各地で魅力のあるイベントや名所、遊園地もあり休日を百貨店で過ごす必要もない。アマゾンを始め、インターネット通販の拡大もこの動きに拍車をかけている。今後フィリピンが新興国を抜け出し、かつての日本のような発展を遂げるならば日本の消費を引っ張った百貨店市場が賑わいを見せるかもしれない。フィリピンの友人は「フィリピンはかつての雑多な感じがなくなってきている。まるでハワイのようだ」と言っていた。マニラを中心に郊外まで住宅や店舗、リゾート施設の開発が進み、食事、買い物を快適に過ごす環境が整いつつあるという。そこに日本の百貨店の商機はあるか。ただ日本でのかつての成功例を追いかけるだけでは同じ失敗をしかねない。現地のスタッフの教育や、商品の仕入れに関する壁もある。日本ブランドの看板を世界に向けて掲げていく以上、万が一にも失敗しないようプランを組んで欲しいと思う。

(市川 淳)

百貨店・・名称は百(数多い)貨(商品)を取り扱うことに由来する。また、英語における類義語を起源とするデパートメントストア、またはそれを省略したデパートの呼称も一般的に用いられる。通例、都市の中心市街地に複数のフロアを持つ店舗を構える。世界的には19世紀に初めて登場した業態である。一般にはその店舗自体を指すが、運営企業を指す場合にも用いられる語である。