2016年6月23日

6月23日 イギリスEU離脱懸念に揺れるポンド

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英離脱リスク、市場備え きょうEU巡り国民投票
英国は23日に欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票を実施する。結果次第では英ポンド急落などに見舞われる可能性もあり、メガバンクが手元の外貨を積み上げたり、個人らの外国為替証拠金(FX)取引も一時制限されたりなど危機への備えが広がっている。各国政府・中央銀行も緊密に連絡を取り合っているとのことだ。

本日イギリスでEU離脱の是非を問う国民投票が行われる。日本とは時差がある関係で、結果がこちらに分かるのは明日の午後になるだろう。下馬評では離脱派と残留派の勢力は拮抗しており、どちらに転ぶかは専門家の間でも意見が割れている状況だ。そうした状況のなか、危機感を募らせている業界の一つにFX取引業がある。FX取引を行う場合、手持ちの資金の数十倍のレバレッジを組む事が可能だ。思惑通りにいけば少ない資金で大きな利益を出す事も可能となる。それは同時に自己資金を吐き出しても足らない大きな損失を被る可能性もはらんでいるということだ。損失分を顧客から回収できない時はFX取引業者がその分を引き受けなければいけない状況も想定される。昨年1月にスイスフランが暴落した時にロンドンに本社を構えるFX業者が倒産したのは記憶に新しい。この会社はレバレッジ1000倍の取引が可能だった。今回、国民投票の結果いかんでポンド相場が大きく変動する可能性が高い。過度なレバレッジは個人のみならず企業や金融機関を巻き込んだ騒動になる可能性もある。私の元にも一週間ほど前から口座を持っている証券会社から注意喚起のメールが逐次届いている。「【重要】英国国民投票時における御注意事項」との題名で届いたこのメールの中には投票日前後の取引に特に注意して欲しい旨が、想定しうる損失の額を交えて記載されている。こうした配信は普段来るものではない。改めて、金融市場において大きなイベントを控えている事が実感できる。

(市川 淳)

FX取引・・・「margin Foreign eXchange trading」の略であり外国為替証拠金取引を意味します。米ドルやユーロなどの外国通貨を売買して、損益が発生する取引のこと。FX会社や証券会社に証拠金を預けて、それ以上の大きな金額の外国為替を取引することができる。また、二カ国間の金利差を「スワップポイント」と呼び、保有した金額と期間分のスワップポイントを受け取ることができる。