2016年6月20日

6月20日 ゆうちょ銀行の抱える問題

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ゆうちょ銀行 最大6兆円をリスク資産へ
国債運用が基本だった貯金や年金機構などのマネーリスク投資に振り向けられる。日本郵政グループのゆうちょ銀行は今後5年程度で国内外の不動産や未公開企業などの代替投資に最大6兆円を投じる。公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)も今年から7兆円を上限に投資する。マイナス金利で国債に依存した運用が難しくなった状況に対応していく。今後は運用資産の目利き力やリスク管理が課題だ。

マイナス金利という市場環境から、ゆうちょ銀行がこの判断をせざるを得なかったことは理解できますが、すんなりうまく行くとは思えません。ゆうちょ銀行の現在の資産構成の内、株式の比率はわずか0.9%です。つまりはほとんど未経験です。未経験者がいきなり株式やデリバティブ、商品相場などその他の投資に資金を投じることの難しさは想像にたやすい。投資経験の豊富なファンドマネージャーをヘッドハンティングするといった選択肢もあるのかもしれませんが、まず優秀な投資プレーヤーは報酬が高額です。その方を引き抜くとなれば、かなり高額の報酬を用意しなければならないでしょう。その報酬を上回る運用実績となると、実現のハードルがやはり上がってしまいます。今のところ、ゆうちょ銀行が保有している国債は、現在の新発ものに比べたら高利回りで、売却すると高値で売ることができます。足元では国債の売却益が含み益として想定できているはずですが、次々に償還を迎えることも分かっています。リスク管理が課題だという事は簡単ですが、ゆうちょ銀行の預かり資産は国民、特に高齢者の貯金です。慎重な運用が望ましいと考えます。

(ナカモト)

ゆうちょ銀行・・・郵政民営化に伴い、日本郵政公社(当時)の郵便貯金事業などを引き継いでつくられた株式会社。2006年9月、準備会社として「株式会社ゆうちょ」が設立され、07年10月1日に改組改称されて「株式会社ゆうちょ銀行」となった。預かり資産は約200兆円で国内トップ。