2016年6月1日

6月1日  LINEの未来

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LINE来月上場へ 東証、月内に承認 時価総額6,000億円
無料対話アプリを手掛けるLINE(東京・渋谷)が7月にも東京証券取引所に上場する見通しだ。東証が6月に上場を承認する方針を固めたとのことだ。上場した場合の株式時価総額は6000億円程度に達する公算が大きい。今年の新規株式公開(IPO)としては最大規模になる予定だ。東証への上場と同時期に、米国での株式公開も視野に入れている。

昨年は日本郵政をはじめ、ゆうちょ銀行、かんぽ生命が東京証券取引所に上場を果たして大きな話題となった。今年も新規上場の話題は株式市場を賑わせるだろう。まずは見出しにある通り、LINEが来月上場する運びとなった。昨年頓挫した経緯からの念願のデビューとなる。上場が遅れた原因の一つにゲームアプリの宣伝にも起用されていた女優ベッキーのLINEでのデータ流出事件がある。セキュリティが甘いのでは?との疑義もあり、上場までの時間がかかった。直近では新規上場は初値で値上がりし、その後急落する事例が相次いでいる。もはや今では情報インフラとしての安定した地位を確立しつつあるLINEにとって、セキュリティ対策も含めての事業計画の正念場となるだろう。なにより、無料通話等でサービスを拡大するだけでは儲けは見込めない。課金での収益だけでなく、新たな利益の柱が必要となるだろう。タイでのLINE子会社では飲食店やコンビニと提携し、宅配サービスをアプリを通じて提供している。また、無料動画配信を通じての自作のドラマも放映中だ。ここから広告費というかたちを通じてのスポンサーからの収入も見込めるだろう。単なる情報ツールの提供から、カルチャーを創る事業に軸足を移しつつある。現地法人の社長が言う事には、「現地の文化を深く考え、それに合ったものを発信する”文化への適応(カルチャライゼーション)”」を大切にしているとのこと。日本においてLINEが上場後、その存在感を示せるか、日本の文化に適応した新たな展開を期待したい。

(市川 淳)

新規株式公開・・Initial Public Offering を略してIPOとも呼ばれている。未上場企業が証券市場に、新規に株式を公開(上場)することをいう。この上場により一般の投資家など不特定多数の人が、株の売買を行うことができるようになる。新規公開するときには、上場する企業側は公募(新たに株式を発行して市場から資金を調達する事)や、売出し(既存の株主が株式を市場に放出する事)を行うことになる。この株式の事を新規公開株という。