2016年5月25日

5月25日 インドネシアの誤算

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インドネシア大統領 「インフラ開発 日本と協力強化」
24日、インドネシアのジョコ大統領は新聞社の取材に対し「インドネシアの最優先課題はインフラ開発」と述べ、「日本とは経済面での協力を強化したい」と発言した。インドネシアは日本と進めてきた高速鉄道の建設計画を中国に発注し、日本との間に隙間ができた。ジョコ氏の発言には、インフラ開発で中国への傾斜を軌道修正する狙いがうかがえる。

日中が受注合戦を繰り広げ、日本側に傾いていたという見方がされていたジャカルタ-バンドン間の高速鉄道開発計画ですが、ジョコ大統領は土壇場で中国の提案を受ける決断をしました。決め手は中国側が提示した受注価格という事でしたが、そのツケが回ってきていることが明らかになっています。起工式はなんとか行われましたが、早くも工事の進捗に遅れが目立っているのです。中国側の書類不備により審査が進まず、工事許可を得たのは未だにたった5キロだけ。着工されないばかりか、工事許可も下りていないのが現状だと地元メディアが報じています。2014年10月に就任したジョコ大統領が、前任のユドヨノ氏が築いてきた日本との関係を良好に引き継がなかっただけでなく、肝心の鉄道開発で遅れが生じ、後悔している面もあるはずです。
中国主導でスタートしたAIIB(アジアインフラ投資銀行)も、インドネシアの鉄道事業と同じようにスタートからつまづいている印象を受けます。開発銀行は通常、融資資金を調達するために債券を発行しますが、最大の出資国である中国の格付けが反映されるAIIBは、ADB(アジア開発銀行)のように「トリプルA」格を取得するのは困難で、当面、無格付けで債券を発行する方針で資金調達が難航しているのです。この状況を踏まえると、インドネシアが日本に再び歩み寄るのは当然だと考えます。ここを起点に日本のインフラ輸出に風が吹く事を望みます。

(ナカモト)

インドネシア・・・人口は約2億4千万人で、世界4位。国民の9割がイスラム教である世界最大のイスラム教国。大小1万7千の島からなる島国。国土の東から西の距離はアメリカ本土とほぼ同じ長さがある。ちなみに、日本は約6850の島からなる。