2016年5月16日

5月16日 1-3月期GDPは市場予想を下回るのか!?

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安倍首相 消費増税先送り サミット後に表明
13日、安倍晋三首相は2017年4月に予定する消費税率10%への引き上げを再延期する方針を決めた。国内外の経済に先行き不透明感が広がるなか、4月の熊本地震による景気への影響も考慮した。増税すれば政権の最重要課題であるデフレ脱却がさらに遠のくと判断。今月26~27日に開く主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の議論などを踏まえて表明する。

当初、安倍首相が「2017年4月の消費増税の再延期はない」としていた消費増税の延期が伝えられました。私はこの一報が流れた時に、ある不安が頭の中をよぎりました。18日に発表される1-3月期のGDPは相当悪い数字が出るのではないだろうか?というものです。民間の予想では0.25%増ですが、マイナス圏に大きく振れる可能性が出てきたと感じます。その理由は、1-3月期のGDPは当然ながら4月の熊本大地震の影響がありません。地震と関係なく大幅にGDPが下がっていたとすると、アベノミクス批判の格好の的になります。首相は消費増税延期の地ならしをしていたとすると、GDP発表よりも前に増税延期の一報を流すことにより、先手を打ったという考え方からです。
今年に入ってからの安倍首相の動きは、消費増税延期の布石を打っていたと言えます。首相の発言は兼ねてから「リーマンショックや東日本大震災級の重大な事態」がない限り増税すると述べていましたが、今年に入ってからは「世界経済の収縮」という文言を加えるように変化していました。更に、2001年のノーベル経済学賞受賞者である米コロンビア大学のジョセフ・スティグリッツ氏や、同賞を2008年に受賞したポール・クルーグマン氏らと会合を持ちました。両氏とも消費増税はすべきではないとの意見を述べています。
熊本大地震が大きな要素となったのは間違いありませんが、消費増税延期は夏の参院選で自民党が過半数を取るための大きな戦略だと考えられます。「安倍首相は、なんとしても憲法改正を成し遂げたいんだな」と読むのは考えすぎでしょうか。

(ナカモト)

ジョセフ・スティグリッツ・・・アメリカの経済学者、コロンビア大学教授。1979年にジョン・ベーツ・クラーク賞、2001年にノーベル経済学賞を受賞。IMFの経済政策を厳しく批判している。両親はユダヤ人。

 

ポール・クルーグマン・・・アメリカの経済学者、コラムニスト。ニューヨーク市立大学大学院センター教授。2008年度ノーベル経済学賞受賞。ニューヨーク・タイムズに寄稿するコラムがマーケットを動かすと言われるほどの影響力を持つ。