2016年5月13日

5月13日 オリンピックに現職大統領がいない方がよい?

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ブラジル大統領 弾劾裁判により職務停止へ
12日、上院の弾劾法定の設置可決によりブラジルのルセフ大統領の職務停止が決まった。ルセフ氏の職務は最大で180日停止され、テメル副大統領が同日から職務を代行することになる。ルセフ氏は12日午前、首都ブラジリアの大統領府で「議会によるクーデターだ。犯罪は絶対に犯していない」と述べ、議会の決定に反発した。「任期の最後の日まで役割を果たす」という決意を強調した。

オリンピックを控えるブラジルの政局で大きな動きがありました。現職の大統領が職務停止に追い込まれたのです。驚くべきは国民の多くがこの措置を歓迎していることです。ジルマ・ルセフ大統領はルラ前大統領を後ろ盾に2010年に大統領に初当選、現在2期目です。ブラジル初の女性大統領として期待されましたが、汚職により名を落としました。ブラジルの経済停滞は国民生活に影響が大きく、高インフレは国民の不満を増長させています。
大統領の不人気ぶりを示すエピソードがあります。それは2014年のサッカーワールドカップ。開催国であるブラジルは開幕戦でクロアチアと対戦しましたが、そのキックオフ時に観戦に訪れていたジルマ大統領が会場のスクリーンに映し出されると会場中で大ブーイングが起きました。国内経済の低成長と、ワールドカップ開催費用1兆円に税金が使われたことが国民の怒りを誘っていたのです。サッカーが大好きであるブラジル国民が、ワールドカップの開幕戦で「くたばれ!ジルマ!」の大合唱です。今夏のオリンピックにおいて、再びジルマ・ルセフ大統領が表に出てきたら大ブーイングどころでは済まない気がします。現職大統領が職務停止である方がスムーズにオリンピックを開けるというのも皮肉なものですね。

(ナカモト)

ブラジル当局の洗車作戦・・・ルラ前大統領は、当局が「オペレーション・カーウォッシュ(洗車作戦)」と名付けた、過去最大の汚職捜査の真っ只中にいる。国営の大手石油会社ペトロブラスをめぐる巨大なマネーロンダリングや収賄の一掃に焦点を当てており、ブラジルのビジネスリーダーや政治家の多くが、このスキャンダルに巻き込まれている。ルセフ大統領は、洗車作戦では罪に問われてはいない。しかし、彼女の所属する労働者党(PT)の多くの党員が罪に問われており、さらにルセフ大統領自身も政府が国の財政赤字を隠蔽した疑惑で、弾劾の対象になっている。