2016年5月12日

5月12日 三菱ブランドの行く先

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三菱自、日産傘下で再建 3割で強出資受け入れ
日産自動車は約2千億円を投じて、三菱自動車の3割強にあたる株式を取得する方向で最終調整に入った。日産が三菱自の第三者割当増資を引き受け実質傘下に入れる案が有力。燃費データの改ざんが発覚した三菱自の経営立て直しに協力する模様だ。中国、アジアなどでの生産・販売でも連携する。三菱自の不祥事をきっかけとして、自動車メーカーの大型再編につながる可能性が出てきた。

 三菱自動車の起こした一連の不祥事の決着に、一つの筋が見えてきた。今回の事件は自動車購入者への補償、減税部分の返納、売上の減少から日産のみならず多数の下請け業者に与えた責任を考えると、三菱ブランドに泥を塗ったといえるだろう。日産が出資というかたちで救済に乗り出したのも、三菱自動車製の製品を取り込みたい狙いが見え隠れしている。パジェロ・ミニのような軽自動車は女性や若い方の人気も根強い。また世界に目を向ければ、今後成長の期待できるインドやインドネシアといった新興国での引き合いも強い。特に人口の増加が見込まれるインドにおいて、若年層をいかに取り込むかが今後の自動車マーケットの流れの一つとなるだろう。筆者が以前インドを訪れた時見た移動手段といえば、まずはホンダ製のバイクだった。大人数を運ぶにはタタ製のトラックがほとんどだったが、舗装されていない荒れた泥道を水飛沫を上げながら走っていた。道も狭く、歩道との境も曖昧ななか、歩行者は道に溢れて大型の車は容易に進めない。小回りのきく二輪車が活躍するのもうなずける。小回りのきいて燃費もいい軽自動車は、今後、急速にインドの方々の間に広がっていくだろう。世界に名だたる三菱ブランドを掲げ、三菱自動車も再度立て直しをはかってもらいたいと思う。
(市川 淳)

第三者割当増資・・・会社の資金調達方法の一つであり、株主であるか否かを問わず、特定の第三者に新株を引き受ける権利を与えておこなう増資のこと。株式を引き受ける申し込みをした者に対しては、新株もしくは会社が処分する自己株式が割り当てられる。